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育てる&食べる 野菜で元気!

はじめよう、キッチンガーデン!おいしい野菜のある暮らし 花もいっしょに植えましょう! 〜役にたつ、花やハーブたち〜

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キッチンガーデンの楽しみ

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私がキッチンガーデンの存在を知ったのは、1990年代にイギリスを訪れたときのこと。イギリスはいわずとしれた園芸大国ですから、園芸に夢中になっていた当時の私には刺激になることばかりでした。ちょっと郊外へ旅行するとすばらしい庭や風景があり、宿泊したマナーハウスやB&Bには、庭の一画に必ずキッチンガーデンがありました。もちろん日本の農家でも、なりわいとする畑とは別に、軒先や庭の一部で自分たちが食べる野菜を作っていたりしますよね。それと同じだと思うのですが、畑ではなく、とっても美しいガーデンなのです。キレイにレイアウトされたレタスやジャガイモたち。でも、ときどき一株だけなかったりして、「あぁ、今晩のディナー用に収穫したのね・・・」ってわかるのです。

イギリスの美しいキッチンガーデン、バンズリーハウス。どこから眺めても、素敵なお庭!でも、よーく見てみると、食べられる野菜やハーブがたくさん植わっています。

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野菜もハーブも花も、みんないっしょに植えてみましょう!

あくまでガーデンであって、一種類の野菜が一列に畝に植えられたような「野菜を作る工場」ではない。そして、ハーブはもちろん、園芸植物(薔薇や百合など、食卓やリビングを飾る花)もいっしょに植えられています。考えてみると、すぐ近くにスーパーや花屋さんがあるわけではないので、自分たちが食べるものや部屋に飾るものは自分で育てるということかもしれないのですが…。広い庭があるから、当たり前のことなのでしょうね。

役に立つ花やハーブ

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私のキッチンガーデンにも、<花>や<ハーブ>は必需品。例えば、コンテナで野菜の一鉢を作る場合も、必ず相性のいいもの同士で寄せ植えをします。野菜は花や実がなるまでは、緑色だけで色彩的に寂しい場合が多いのですが、そばにキレイな花が咲いていれば、気分も高揚(こうよう)するし、水やりや世話も楽しくなります。

エンドウとレタス、カレンデュラ(キンセンカ)の寄せ植え。エンドウは、白花のスナップエンドウと、赤花で紫のサヤのツタンカーメンの2種類を植えています。食べごろが違いますが、花やサヤの色で区別がつきます。エンドウの花が咲くまでは地味なので、花を一苗入れるとパッと華やかに。カレンデュラは、ハーブ名をポット・マリーゴールドといって、花びらはエディブルフラワー。サフランの代用や、お茶にします。また、花に注目するのでほったらかしにならず、ハモグリハエ(エカキムシ)などの早期発見にも役立ちます。支柱も、生け花で余った枝などを利用すると、自然な感じになります。

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ヒマワリは茎が空洞になっていて、土の中に酸素を供給するといわれています。お隣との境界に植えれば塀がわりになってくれるし、夏は花を見るだけでも元気が出ます。種を食用にするタイプのヒマワリは巨大になるのでご注意を…。写真はチョコレート色のヒマワリです。

私の野菜作りは市民菜園に当選した年から始まったのですが、借りるにあたってのルールには、「木や宿根は植えないこと」、「花は植えないこと」などの項目があったように思います。2年しか借りられない小さな土地ですから、確かに木は植えられません。でも、タイムやセージなど木本(もくほん)化していく宿根草や、みょうがなどもありますよね。私にとってハーブ類は特別なものではなく、いつもあるもの、必ず育てるもの。そこで、土地を返すときにちゃんと掘り返して片付ければいいのだと都合よく解釈して、晴れて畑デビュー! もちろん鉢植えにしてベランダに置いても育つのですが、例えばバジルなら、ベランダだとなかなかバジルソースが作れるほどの大収穫にはならないので、ぜひ、露地で育ててみたかったのです。

あるとき、ついに、お隣の頑固そうなおじいさんから、「花もあるんかい?」といわれました。ここは野菜を育てるところなのに、食べられない花を植えるなんてもったいない・・・と思っているようでした。「でも、みんな食べられたり役にたつ花なんですよ」というと、不思議そうな顔をしていました。

相性の良し悪しも大切

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「カールドン」の花。アーティチョークの仲間で、あざみに似た大きな花を咲かせます。イタリアではギザギサの葉っぱの部分を食べます。アーティチョークのほうは、食用となるのはつぼみの根元の部分だけ。

「食べられる花」は、その名も、「eat+able」=「エディブルフラワー」。最近はスーパーで見かけることもありますよね。花屋さんに並ぶ花はどんな肥料や薬剤を使っているのかわかりませんが、自分が無農薬で育てた花なら、安心して食べることができます。とりたてておいしいわけではないのですが、サラダの彩りに、料理のあしらいに…と、ちょっとしたアクセントになります。そうそう、しその花や菊、菜花、ふきのとうなどもエディブルフラワーでしょ。

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ほかに、私の畑に咲いていたのは、マリーゴールド、カモミール、キンセンカ、ナスタチウム、レンゲやクローバー、ジャコウ草(タイム)などの「役にたつ花」。これらは、コンパニオンプランツと呼ばれ、直接または間接的に野菜の生育の助けとなってくれる花たちなのです。いわば、お助け植物。「共に栄える」、共栄植物ともいいます。人間だって嫌なヤツと1メートル以内には近づきたくないでしょう? 逆に、大好きな人とはずっとくっついていたいもの。植物も同じです。狭いコンテナの中やいっぱい植えたい畑の中では、お互いに助け合うもの同士を近くに植えるようにします。ストレスがなければ、病気にもかかりにくく、ご機嫌よくスクスク育つというわけです。

コンパニオンプランツのひとつ、マリーゴールド。トマトの生育を助けてくれるので、そばに植えました。マリーゴールドは土の中のネグサレセンチュウを遠ざけるといわれています。根菜の前作に植えるといいので三浦半島の大根畑は大根がないときはマリーゴールドが植えられています。花壇の縁取りにもいいですよね。コナジラミを寄せ付けなくするというはたらきもあるそうです。強烈な臭いがあるので、虫も寄り付かないのでしょう。

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ハーブティーにするとおいしいカモミールもコンパニオンプランツ。キャベツやたまねぎの生育を助け、風味をよくするといわれています。カモミールのお茶は灰色カビ病に効くので、きりふきなどでスプレーするといい。

コンパニオンプランツについてはいろいろな説があり、また、土地柄や条件によっても変わるので、民間薬同様はっきりと効果をうたうことは難しいのですが、いろいろ試してほしいと思います。ただ、相性の悪いもの同士という組み合わせもあるのでご注意を。詳しくはそのたびごとに説明しますが、私が監修した本「おうちで野菜づくり」(日経BP社)にも記載してありますので、参考にしてみてくださいね。

それから、なんとなくでもいいので、原産地を知っておくことも大事。以前、「バジルとパセリをいっしょに植えたのですが、バジルがいいときはパセリが駄目で、パセリがいいとバジルの元気がないんです。どうしたらいいですか?」と聞かれたことがあります。「わぁ〜。それって、相性の悪いもの同士っていうことを身をもって知ることができたじゃないですか!貴重な体験ですよ〜」と私。バジルはインドや熱帯アジア原産で高温多湿を好みますが、パセリは地中海沿岸の原産で、乾き気味の気候を好みます。いっしょに植えると、どちらかは調子が悪いわけです。

また、いくら好きでも、毒のあるものをいっしょに植えるのは考えものです。スズランは毒草として有名ですし、桜草などは触るとかぶれることがあります。逆に、昔は畑やお墓のまわりに彼岸花を植えて小動物を回避していたという利用のしかたもありますけどね。

キッチンガーデンは、素人のお楽しみガーデンですが、2月にお話したデザイン的な経験や知識(野菜の生長の様子やボリュームなど)に加えて、相性や注意点を勉強したり、実験することが次々と出てくるから興味がつきません。

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