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育てる&食べる 野菜で元気!

はじめよう、キッチンガーデン!おいしい野菜のある暮らし 5月の野菜 アスパラガス

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忍耐力との戦い…。でも、収穫できるとすごく嬉しくて、すごくおいしい!それが、アスパラガスです。

このコラムでは、「初めての方でも気軽に、畑がなくてもコンテナで手軽に」をモットーとして、野菜を育ててみようと提案していますが、うーん…。実は、アスパラガスの栽培には、ちょっとだけ条件があるのです。まず、せっかちな人には向きません。束で売っているのをスーパーで買ってくるか、お取り寄せ便で産地から取り寄せてください。それから、せまいベランダや、小さな鉢では育てられません。市民菜園などのコンパクトな場所ではもったいない。なにより、10年は植えっぱなしにできるような場所が必要です。

データ:アスパラガス

学名:Asparagus officinalis L.
和名・漢名:オランダうど、松葉うど、オランダきじかくし
英名:asparagus
分類:ユリ科クサスギカズラ属 多年草
原産地:南ヨーロッパ〜ロシア南部

紫色好きのわたしの畑に育っているのは、ちょっとめずらしい紫アスパラガス。太くて美しいこの姿!残念ながら、ゆでると紫は濃い緑色になってしまいますが…。

春先に、土をかぶせて日に当てずに育てるとホワイトアスパラガスに。植木鉢やバケツをかぶせるなどの方法で光を遮っても白くなりますよ!

プロフィール

アスパラガスは、春になると若い芽が萌えでてきます。その萌芽(ほうが)した若い茎を食用にします。グリーンアスパラガスは緑黄色野菜で、カロテンやビタミンC、ビタミンB群、ビタミンE、葉酸(アミノ酸やたんぱく質の代謝に関与)、アスパラギン酸(新陳代謝をうながし疲労回復やスタミナ強化に有効)、ルチン(特殊成分で、高血圧を抑制し動脈硬化の予防に効果的)などを含みます。食物繊維も豊富で、野菜のなかでは、たんぱく質と糖質が多いのも特徴です。

ちなみに、グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスは、同じもの。栽培法が違います。発芽したあと、盛り土をして日光に当てずに軟白栽培するとホワイトアスパラガスになります。栄養はグリーンアスパラガスにはかないませんが、独特の甘みと香り、ほろ苦さがあります。

写真左から、グリーンアスパラガス、ホワイトアスパラガス、紫アスパラガス。こうして並べてみると、色の違いがよくわかりますね。

さて、のっけから「せっかちさんには向きません!」など、否定的なことばかり並べてしまいましたが…。アスパラガスは、種をまいたら1年はそのままで特に何もしません。そして、2年目もじっとガマン。3〜4年目以降、ちょっとずつ収穫できるようになります。ただし、根こそぎ穫ってしまうと株が弱るので、4〜5本は見過ごしてあげましょう。そうすれば、10年ぐらいまで毎年ずーっと春のめぐみを味わうことができるんです。ほったらかしにもできるし、ぐうたら菜園家には最適です。

なにしろ、春の到来を実感する姿と味!この喜びは、ほかに例えようがありません。たけのこのように、みるみる大きくなって、あっという間に筋ばってしまうので、この時期は足しげく畑に通い、まるでその日の占いのように「あった!ラッキー!」「ああ、一日遅かった…」と一喜一憂。それがまたアスパラ栽培の醍醐味なのかもしれませんが。

それから、驚くべきことに…といいますか、困ったことに、目に見えない土の中が「満員」なのです。太い焼きそばのような根(貯蔵根)がぎっしり。地下茎も厚さ2センチ、幅3センチぐらいで毎年ぐんぐん伸びていってしまうので、余裕がある広さがないとダメなのです。鉢でも育てられないことはないと思いますが、そうとう大きくないといけませんから、場所も土の量も半端じゃない。わたしはまだ鉢で育てたことはありません。

また、収穫後も肩ぐらいまでの高さの大株になり、細い針のような葉っぱがワサワサと茂るので、倒れないように、支柱を立ててまとめておきます。夏の間中、なんだかちょっと邪魔なのですが、この葉っぱの光合成で養分を根に送っているわけですから、翌年の収穫のために、切ったりはできません。そして晩秋、地上部が枯れてしまうと、冬の間は、ただの土の表面を眺めるだけになってしまいます。

タネまきから1年めは何もせず。2年目もぐっとガマン。収穫できるようになるのは3〜4年目で、5年目以降から太くて立派なアスパラガスが収穫できるようになります。根こそぎ収穫するのではなく、4〜5本は残して葉を茂らせるようにしましょう。
ちょっとウンチク

アスパラガスの学名は「Asparagus officinalis L.」。これは「新しい芽」という意味で、「たくさん分かれる」「激しく裂ける」というところからついた名前だとか(農山漁村文化協会「アスパラガスの絵本」参照)。また、「officinalis」というのは、「薬用の」という意味。ねぎ、にら、にんにくと同じユリ科の植物で、古代から薬用として利用されていました。含まれる成分としてはアスパラギン酸が有名で、疲労回復に効果があるといわれています。ほかにも、グルタチオン、葉酸、ルチンなどが含まれ、カロテンやビタミンB群、Eも豊富です。

日本には江戸時代に観賞用として入りました。食用となるのは、「アスパラガス・オシフィヒナリス」だけ。その他のアスパラガスの仲間には、「スマイラックス」という名前で花屋さんに並んでいる「アスパラガス・アスパラゴイデス」や、「アスパラガス・メイリー」、「アスパラガス・スプレンゲリー」、「アスパラガス・プルモーサス・ナナス」などがあります。葉物として古くから結婚式のブーケやフラワーアレンジメントのあしらいに使われているので、みなさんも一度は見たことがあるのでは?鉢物も観葉植物として大活躍です。我が家にも、もう何年も枯れないスプレンゲリーや、デンシフロルスなどがあります。日当たりがよくても悪くても、乾燥してもめったに枯れないので、インテリアのお助け緑化植物ですよ。

キッチンガーデンで

気長に育てよう!

・植え付けは、30〜40センチの深さまでよく耕す。酸性土にならないように注意。
・種まきから2〜3年後に収穫。最盛期は5〜6年後。10年以上収穫できる。
・春に出てきた芽は、全部収穫せずに、立茎を5〜6本残すこと。早めに収穫を終えて茎葉を育てて、来年のための貯蔵根(地下茎から発生している太いヒモのような根)を育てる。収穫後は、追肥を。
・夏に葉が繁茂。倒れないように株元は土寄せし、支柱を立てる。
・11月に葉が黄色くなってきたら刈り取り、土寄せはもどしておく。

株の年生収穫期間のめやす
種まきの年 収穫しないで株を育てる  
二年株 収穫1年目 7〜10日間
三年株 収穫2年目 15〜20日間
四年株 収穫3年目 30〜40日間
五年株以降 収穫4年目 60〜90日間
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