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育てる&食べる 野菜で元気!

はじめよう、キッチンガーデン!おいしい野菜のある暮らし 緑肥ガーデンを作ってみませんか? 〜美しく、土作りにもいい麦やレンゲたち〜

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一般的な野菜づくりのマニュアル通りにいえば、9月はじめには、なすやトマトなどの夏野菜はすっかり取り払い、お彼岸までには整地。この時期は、下半期の収穫に向け、畑も「二学期」に入っていなければならないはずなのですが…。

植物愛好家の私としては、まだ実がなっているものを処分するのがツライ。例えばトマトだったら、「どんな風に枯れていくのだろう?」、「もしかして復活するかも(笑)」、「タネはどうなるのかな?」などと思い、寒くなって本当にもうダメ!という日がくるまで、見届けてあげたくなるのです。

ですから、私の畑には、10月に入ってもトマトが植わっていたりするのですが、「トマトの後は麦をまく」と決めています。麦といっても、食用ではありません。麦や穀物を栽培するには許可がいるようで、タネは売っていないのです。そこで、麦をつくっている方から、少しタネを分けてもらいます。少量でも、毎年どんどん増えるので、心配はご無用。

私が麦をまくのは、「敷きわら用」に使うため(※)。苗の根もとに敷いて、保温や保湿をするためのマルチング材です。ホームセンターで売られている黒や銀色のビニールマルチは、効果のほどは絶大だそうですが、見た目がどうも・・・・・・。サイズも大きいし、量にしても使いきれません。といって、都会で生活している限り、稲のわらは手に入りにくいし、通販で売っている敷きわらはお値段が高い。それならば、自分で敷きわらを作ればいいんだ!というのが、麦栽培のはじまりでした。自然な感じのする稲や麦のわらは、実際に野菜の生育のためにもいいのです。使命を終えたら分解されて、土にかえっていくのも、エコでいいですよね。

※バックナンバー2007/05/24参照

http://doraku.asahi.com/karada/vegetable/070524.html

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写真は「ライ麦」。穂が出てしまう前に2〜3回刈り込んで、敷きわらに使います。人の背丈ほどに高く育つので、背後に見せたくないものや景色があるときは、目隠しとなる「フェンス」としても役立ちます。

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また、麦は敷きわらにするだけではなく、「緑肥(りょくひ)」にもなります。緑肥とは、読んで字のごとし、緑色の草を細かく砕いて土にすきこみ、土壌改良する肥料のこと(普通は、完熟になるまで発酵させ、堆肥をつくります)。

「緑肥ガーデン」、これは私の造語です。背丈の高い麦と緑肥用のルピナス(中央に見える黄色の花)、その周りに背の低いクローバーを配してタネをまいたら、かなりいい感じの構成になったので、緑肥の組み合わせだけでもガーデンになるわ!と思って名づけました。

緑肥にできる主なものは、麦、ソルゴーなどのイネ科植物、クローバー、レンゲ、ヘアリーベッチ、クロタラリアなどのマメ科植物、マリーゴールドなどのキク科植物など。「食べられないものを菜園に植えるなんて、もったいない!」と思うかもしれませんが、休ませたい土地や、使っていない土地があったら、緑肥となる植物を植えることをオススメします。冬場に土が空気にさらされたり、風で飛んだりするのを防ぐ効果もあります。

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緑肥になる「ヘアリーベッチ」(左)と「クロタラリア(コブトリソウ)」(右)。マメ科の植物は地中に窒素分をうながしてくれる効果も。クロタラリアは地中のネコブセンチュウを回避するのにも有効です。背が高くなりますので、ライ麦同様、フェンスがわりにも。花が咲く前に緑色のまま土にすきこみます。雑草のスズメノエンドウやカラスノエンドウも有効です。これらはイネ科の麦とのバランスもGOOD。

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麦は今植えると、小さな雑草のような姿で冬を越し、春には青々と茂ります。やがて次第に茶色に枯れていき、5月末ごろに収穫しますが、全部刈りとらず、地面から20〜30センチのところで残しておくと、そのころ芽を出すかぼちゃのベッドにもなって一石二鳥。麦栽培はいいことずくめですから、ぜひトライしてみてください。

茶色く枯れているのが麦。20〜30センチ残しておき、そのままかぼちゃのベッドにします。この写真は今年の5月末ごろに撮りました。春なのに、この時期を「麦秋」というのが面白いですよね。

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大麦の若葉は青汁に、穂は炒(い)れば麦茶になりますが、小麦やライ麦はスッパリ割り切って、敷きわら用として植えてみましょう。観賞用の麦(オーナメンタルグラス)なら、花のタネのところにも売っています。

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「大麦」(上)と観賞用の「ブラック麦」(下)。どちらも、見た目にもたいへん美しいので必ず植えます。大麦は、空豆につくアブラムシの“おとり”となってくれるのもウレシイ。菜園の縁取りにもなります。

さてさて、このようにトマトの後は麦を植え、どこか隙間(すきま)に新しいアブラナ科の野菜の苗も・・・と、どうにもスッキリ整理整頓ができない私の「ごちゃごちゃガーデン」ですが、これも、「混植」というひとつの方法なのです。立派なだいこんやねぎを大量に作ってみんなに分けたいという方には向きませんが、私のように「ちょっとずつへんなものいっぱい」派には最適。ただし、どこに何を植えたのか、こまめにノートに記録しておくことが必要です。

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また、ごちゃごちゃガーデンだからこそ、区画はきっちりデザインしたいもの。レタス、ターサイ、かぶなどは「縁取り」に。「フォーカルポイント(=人目をひく)」として、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、黒キャベツ、ケールなどの野菜を配していきます。これが目指す「オーナメンタル(=装飾的な)キッチンガーデン」です。お庭づくりのつもりで、楽しみながら育ててみるとよいでしょう。

写真上は、菜園の縁取りに大麦を植えたもの。写真下は、フォーカルポイントとなる「サボイキャベツ」と「カリフラワー」です。

フランスでは、キッチンガーデンのことを「ポタジェ」といいます。ポタージュスープも語源は同じ。ガーデンがひとつの鍋だとしたら、「ジャガイモ、にんじん、たまねぎ、月桂樹も植えなくっちゃ」などと想像が広がり、楽しくなりませんか?私の菜園はといえば…。ふと見渡してみたところ、「あら、まるで幕の内弁当みたい!」。日本人ですから、それもまたよしとしましょうか(笑)。

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