「陶芸を習い続けている理由ですか……? ひとりだけで集中できるからですね、きっと……」
黙々とマスキングをしていた中原さんは少しだけ手を休めて、そう答えた。振り返ってみると、学校を卒業して社会人になってから、たったひとりで集中して何かをするという機会は、仕事以外ではほとんどないのではないだろうか。ゴルフにせよ何にせよ、趣味やスポーツの多くは、仲間と一緒に楽しむものだ。
「そういう遊びももちろん楽しいですけど、周囲を気にせず作品づくりに打ち込むのは、矛盾するようだけど、開放される気がするんです。ストレスのもとは人間関係だったりしますからね」
趣味の陶芸では誰かと競い合ったり、相手に気を使ったりする必要がない。制作で行き詰りを感じたときは、先生に声をかければ的確な答えが返ってくる。あくまでも自分のペースで進められるのは、「どらく世代」向きなのでは。
「頭と手の両方を使うのがいいんです。今度はこういう作品をつくろう……と考えながら土をいじっていると、なんというか気持ちよくなってくる。無理やり集中させられるのはつらいけれど、自分のやりたいことに集中している時間を過ごした後は爽快(そうかい)。創作意欲って、何かを作りたい、という気持ちだけじゃなくて、そういう瞬間を味わいたいと思うから、生まれてくるんじゃないかな」
陶房 九炉土(くろと)
お問い合わせ先:03-3359-9610
http://www.tougeizanmai.co.jp/
中原さんが参加しているコース
その他のコース
九炉土を運営しているアルボルでは通信講座なども行っている
(更新日:2006年08月16日)
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