まずは挽きたてのそば粉とつなぎの小麦粉を計量し、その後、正確にミリリットル単位で入れる水の量をはかる。
「毎回、水の量が微妙に違います。その数滴単位の差が後の仕事に影響するんですよ」(工藤さん)

「粉に水を入れかき混ぜた瞬間に、すごくいい香りがたつでしょう。この香りをかぐことができるのはそば打ちだけの特権なんですね」と、工藤さん。
こね鉢に入れた粉に水をかけ回し、粘りが出ないよう指先を立てるようにして水分を均等に含ませていく。




「先生、これぐらいでどうでしょうか?」と工藤さんが聞くと、森先生は粉を触り、「これぐらいでいいですね」とGOサインを出した。指から伝わる感触の違いで、水分が適量かどうかがわかるそう。やがて、ぽろぽろだった粉がだんだんとまとまってきて、大きな固まりに。その後、こね鉢のカーブを使いながら菊練りで空気を押し出していく。
菊練りを終えると、円錐形に粉をまとめる。これを一気に上から手のひらで押しつぶすと、麺棒でのしやすい全円になる。
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工藤さんコメント
のしに入るまでは刻々と粉のコンディションが変わるので、手早く進めていきます。毎月1回は必ずそばを打っていますが、一度として同じコンディションのときはありません。特に水回しでは決断が大事。水が少ないとそば粉がまとまりにくいので、習い始めたころはつい多めに入れてしまって、べたべたになってしまったこともありました。ぎりぎりのところで止める。この緊張感はいいものですよ。
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