「今日はちょっと水が多かったかな…」と、のし始めてから一言つぶやいた工藤さん。麺棒を当てた感触で、水の多い・少ないがわかるのだそう。今日は打ち粉(そばの実の芯だけを挽いた真っ白な粉、更級を使う)を多めに使いながら、のしていくことにした。
始めは丸くのしていくが、ある程度の大きさになったら勢いをつけて角を出して、四角くしていく(角だし)。
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のしはあせらず、気長にのばしていく。「以前は角だしが苦手で、先生に何回も手を入れてもらっていました」(工藤さん) |
「今日は観客が多いから、うまく切れないなぁ…」と工藤さん。切りでは、リズムにのって無心に切っていくと、細く、幅がそろうのだとか。「つい上手に切ろうとか、上級者をきどって、もっと細くしようとか、邪心が生まれると不思議にいつもより下手になってしまうんです」
そう言いつつも、工藤さんの包丁は「トントントン、トントントン」と軽快なリズムを刻んで、見事に幅のそろったそばができあがっていった。
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好みの細さに切れるのも、そば教室だから。プロ顔負けのできばえ。 |

試食 |
教室の入り口には、本格的なそば釜を備えたイートインコーナーがあり、自分で打ったそばを茹でてもらい試食ができる。 最後に打ち終わった工藤さんを、仲間3人が待っていてくれた。「兄弟子のそばは今日も上出来ですな」、と笑う。
そばと日本酒の相性抜群なのは周知の事実。信州の銘酒「真澄」を傾けながらの試食となった。帰りには打ったそばと先生が作ったそばつゆを持ち帰れる。
「明日は家族そろって自宅でそばを食べる。妻と娘が楽しみにしているんです」
この後、工藤さんは同期3人と、飲み会に繰り出していった。そば打ち教室は、気のおけない仲間との集まりでもあったのだ。

「ふとした偶然が重なって始めたそば打ちですが、本当にいい趣味が見つかったと思っています。妻と娘がお父さんのそばのほうが断然おいしいから、もう外ではそばは食べられないって言うんです。うれしいですよね」
工藤さんはことあるごとに、そば打ちの腕前を披露。会社の部下にごちそうしたり、大みそかには近所の方を自宅に招いて年越しそばをふるまったりしている。
「そばを打つんですよ…と話すと、みんな興味を持ってくれて、会話がはずむんです。おかげで、ずいぶん人の輪が広がりました。打っているところがひとつのパフォーマンスだし、みんなでおいしいそばを一緒に楽しめる。そば打ちは一生の趣味になりそうです」
森先生から
一度、自分で打った、挽きたて・打ちたて・茹でたてのそばを味わってみてください。これまで食べてきたそばとは、まったく違うことに驚かれるでしょう。
また、おいしいだけでなく、粉と水だけだからこそ、そば打ちの世界は奥が深い。粉、水、天候、技術によって、味が大きく異なってきますから、もっと上達したいという気持ちになる。きっと長く続けたくなる趣味だと思いますよ。
めん公望 手打ちそば教室
お問合せ先:03-5806-1281
http://www.menkobo.jp/index.html
(更新日:2006年12月06日)
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