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大人のお稽古

自分の気持ちを花に託して表現 自由な発想で生け花を楽しむ あらゆる空間を花と器で演出

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いよいよお稽古スタート!

本日のテーマは今まで生けたことのないチューリップ
あえて得意の枝ものを使わないで表現してみる

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教室の前には本日のテーマであるチューリップ7種と12種類の枝ものが用意。その中から、自分の好きな素材を選んで生け始める。他の生徒は、チューリップとネコヤナギなどの枝ものを組み合わせるが、利田さんは、濃い紫とさわやかなピンクのチューリップ3種類だけで生けると決めた。

授業は最初の1時間45分ほどは自由に使い、残りの45分を先生の講評とデモンストレーション(実際、花を生けてみせてくれる)にあてる。利田さんは草月流を習い始めて17年。師範資格を持っているので、自分のペースで制作を進めていく。同じころ、初心者の人は基本中の基本である「基本立真型・盛花」の「真(しん)」「副(そえ)」「控(ひかえ)」の生け方を先生がマンツーマンで指導。

生け始める前に花を整える。花に触っていると、
頭の中にある作品のイメージがはっきりしてくる

いきなり前の教室で使った枝もののあまりから小枝を切り始める利田さん。花器の中にクロスするようにはめこみ、その間にチューリップの茎を差す、剣山なしの手法を選んだ。大胆に葉を取り去り、バランスを見ながら長さを決めていく。生けるチューリップは水切りボウルの中で欲しい長さに切りそろえる。こうすると、ハサミで切った瞬間に花が水を吸い上げるので長持ちする。

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生け始める前の準備。左:剣山の代わりに、花器のなかに仕込む小枝を切る。右:水切りボウルの中でチューリップの茎を切る。

チューリップの長い首を生かして動きを出す
あえて、かわいらしさから離れた作品に

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剣山を使わないため、花がなかなか思い通りに収まってくれない。けれど、利田さんはそんなところを楽しんでいるように見えた。花を触っているときの表情が、実に優しい。

「最初にイメージしていたものとは違う生け方に変化していくんですよ。そこがまた面白い。こちらの思いとおりにしていくところ、その時々の花の声を聞くところ、そんな風に花と対話しながら生けているのかもしれませんね」

だんだんと作り上げられていく作品は、いかにも西洋の花といった風情のチューリップが凛(りん)とした和のテイストになっていくから不思議だ。

本日の作品の完成!

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チューリップの長い茎を生かした作品。かわいらしいイメージの強いチューリップが意外な造形に。

鏡のような水面に花の姿が映る
のびやかで自由な作品が完成!

花を花器の右側に思い切り寄せ、器ぎりぎりまで水を注いだ、利田さんの作品。水面に花と葉の色が映り、それも含めて一つの作品となっている。

「チューリップの一般的なイメージとは違う色や形のものを選んだので、一輪だけかわいらしいピンクを差してアクセントにしてみたんです。初めての花材だったので、とまどうところもありましたが、新しい花に挑戦するのは、なんだか心が躍りますね」(利田さん)

先生が一人ひとりをまわって講評
予想以上の賞賛ににっこり

できあがったところ、先生に見てもらい講評を受ける。

「利田さん、いいじゃないですか!」と第一声。

「個性的なチューリップを選び、ゆらゆらと揺れる風情がぎりぎりまで注いだ水面とともに、いいですね。今までとは違う、新しい試みをされましたね!」

先生は歯切れよく、作品のポイントを講評していく。

「花が開いた後が楽しみですねぇ。どうなるのかしら。また違う味わいが出てきますね」

男子専科に通い続け、利田さんの作品を今までいくたびも観(み)てきた先生ならではの講評に、思わず利田さんの顔もほころんだ。

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先生の講評やクラスの仲間の作品を間近に観ることで、表現が豊かになっていく。
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