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大人のお稽古

一流のプロが直接指導 明治座で演劇を習う 週末は芝居のレッスン

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袖から仲間の演技を見る矢野さん。稽古場ではついたてなどを使って、本番をイメージできるように稽古。

いよいよお稽古スタート!

卒業公演に向けての立ち稽古
初めて通しで演じるとどうなるのか?

年明けの脚本の本読みから始まって、いよいよ立ち稽古に入った。矢野さんはミドルシニア部所属だが、卒業公演は青年部と合同なので、20代から60代まで幅広い年齢層の仲間と舞台を一緒に作り上げていく。

卒業公演は5月12日(土)。矢野さんのクラスは「かかさのお守り」(枡田美恵子原作「ほたのうずみ火」より)を演じる。矢野さんの役は、女性主人公からの大切なお守りを奪おうとする庄屋。中盤からの出番なので、先生が仲間たちにつける演技指導を台詞(せりふ)を追いながら、じっと観察。

「誰に向かっての台詞なのか、みんなきちんと意識して!」と、先生。意識することで体も自然とそのように動く。この積み重ねが舞台を作っていくのだ。

矢野さんコメント

先生のひと言で台詞も動きも自然になっていくんです。立ち稽古に入って、だんだんと舞台が出来上がっていく過程にワクワクしますね。

自分以外の台詞を追っていく
仲間の演技指導は自分の芸の肥やしになる

「この劇は一つひとつの台詞、動作でニュアンスを伝えないと成立しません。みなさん、背景を理解して演じないと!」と、先生から檄が飛ぶ。自分の演技だけに集中してしまうと周囲との呼吸が合わず、ぎくしゃくした舞台になってしまうからだ。

初めての通し稽古のせいか、どの生徒もどう動いていいかわからず、やや戸惑い気味。イメージトレーニングはしてきたものの、なかなか思うように体は動いてくれない。

「そこ動かない! 動かないと不安になるかもしれないけれど、役柄が置かれた状況では動かないでしょう。演じる役の気持ちを読み取ってください」

台詞の掛け合い一つずつ、先生は細かく演技指導を行っていく。矢野さんはメモを取りながら、どう演じるかのイメージをふくらませていく。

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芝居は流れが大事だから、仲間の台詞や先生からの指導もチェックする矢野さん。

いよいよ矢野さんの出番
仲間と大立ち回りがある難しいシーン

矢野さんの登場によって状況が急転する、「起承転結」で言えば「転」のシーン。内心、焦りながらも平静を装っているよう演じなければならないので、難しい役柄だ。

台詞回しは難なくこなしたものの、仲間と取っ組み合いになる大立ち回りのシーンを繰り返して練習する。

「はい。そこで腕をつかんで組む! そのままくんずほぐれつ、家の中へ! 振り払って、家捜し! 足で桶を倒す!」

先生はリズムよく声をかけ、矢野さんたちが動きやすいように演技指導。回数を重ねるごとに自然な動きになっていて、劇を盛り上げる見所シーンに。また、立ち稽古では大道具の位置に線を引いてあるので、併せて、どう立ち回るかを決めていく。だんだんと劇が形になっていくことを実感できるレッスンだ。

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くんずほぐれずの大立ちまわりを熱演。次の芝居につながる位置や相手の動きを考えて演じねばならない。
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まるでコマ送りのように立ち回りをゆっくり行う。要所要所で、先生から細かい演技指導が入る。
矢野さんコメント

言われたことを頭で理解できても、わかりやすくしようとすると変に大げさになるし、自分の体と気持ちを重ね合わせて表現するのが難しい。まだまだです。大河内先生の授業が終わった後、貸しスペースで仲間たちと夕方まで自主トレです!

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台本という「文章」から芝居という「動き」でどう表現するか。それぞれ解釈が違うから面白い。

同じ役柄を演じる仲間と一緒に
脚本の理解と台詞回しを研究

卒業公演は午前と午後のプログラムがあり、役によってはダブルキャスト。矢野さんと同じ庄屋の役を演じる稲瀬さんと、練習の合間にも台詞回しや動き方を研究する。同じ役でも演じ手によって台詞の解釈や芝居のイメージが違うから、お互いの意見を交換して切磋琢磨。

立ち稽古を通しで観ると、演じ手によって先生は演出も微妙に変えていて、役者の持ち味をより引き出していた。

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