亀山夫妻は、全国で開かれる競技ダンスの大会にできる限り参戦。今回のレッスンの目的は「全日本インターナショナル選手権」のシニアスタンダードで踊る、スロー・フォックストロット(※1)の仕上げだ。競技会では数多くのペアがいっせいに踊るので、まずは登場したときに審査員の目をどうひくかが重要。そこで、先生は踊り始める前の立ち姿から細かく指導を始めた。
「ダンスを踊り始めるとき、加代子さんの姿勢はこの角度で。文彦さんの手はこの位置に!」
いくつもの競技会で審査員を務めている先生なので、的確に見せるポイントを教えていく。
※1 アメリカで生まれたダンスの一つ。「狐の小走り」という意味で、ジャズの前身であるラグタイムに合わせて踊るために誕生したといわれている。
いよいよ音楽が流れてダンスがスタート。踊る二人をやや離れたところから先生がチェックする。
「文彦さん、もっと左の腕を上げて!」など、要所要所でチェックが入る。社交ダンスのステップやシェイプ(体の向きや角度)は、次の動きにスムーズに移るために明確な理由があるそう。そのため、先生は徹底的に文彦さんのシェイプを直していった。
文彦さんコメント
先生のチェックが入るたびに、ドキッとします。自分では正しいシェイプをしているつもりでも、まだまだできていないんですね。けれど、簡単にできないからこそ面白い。「次は先生に言われたとおりにやるぞ!」とやる気がわいてくるんです。
シェイプを素早く変えるところは、ダンスの見せ場。美しく、かつ審査員にアピールでできるお手本を先生が見せてくれた。最初は先生が文彦さん役になり、加代子さんをリード。次に加代子さん役になり、文彦さんにリードの仕方を教える。先生がパートナーになることで、互いにどういう動きをしたらいいか体感できるので、この後の亀山さん夫妻のダンスはがらりと変わった。

文彦さんコメント
先生の言われたとおりに直すと妻のリードが本当にスムーズになる。さすがです。
加代子さんコメント
先生にお手本は、「なるほど!」と思えるものばかり。私たちの踊りが変わっていくのが体でわかるんです。
プライベートレッスンは45分間。最初の30分は審査対象でポイントの高い見せ場を細かく指導して、最後の15分は通しで踊って仕上げていく。
「今のところ、とてもいいですよ! そう、その感じ!」と、テンポよく、先生からの声がとぶ。レッスンスタートの頃と比べると、亀山さん夫妻の動きはスムーズになっただけでなく、華のある印象が加わった。

文彦さんコメント
レッスン中は思うように動けない自分にもどかしさを感じますが、レッスンを終えた後は本当に気分がすっきり。社交ダンスのレッスンが生活に張り合いをもたらしてくれるんです。

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加代子さんコメント
競技ダンスの場合、競技会出場回数が少なかったり、負け続けたりすると級が落ちるんです。全日本スタンダードA級をこれからも維持していきたいから、先生の「勝つため」のアドバイスを本当に参考になります。