「ギターも運動と同じ。十分なウオーミングアップと、普段使わない動きや慣れない動作を毎日繰り返し続けることで上達する」というのが、片岡先生の考え。だから、レッスンの始まりは、いつも入念に運指の練習を行う。
まず、全部で22本あるフレットをヘッドからボディーに向かって1弦ずつ押さえていく。ボディーに近づくにつれ、フレットが押さえづらくなり指の運びが難しくなる。特に、ボディーに一番近い22フレットは、通常の演奏ではほとんど使われることがなく、非常に押さえづらい位置にあるため、慣れないうちは手の甲をつってしまうことも。
けれど、慣れない動きの積み重ねが、日常生活で余り使わない薬指や小指を自分の思い通りに動かすための第一歩なのだ。
指が温まったところで、課題曲の練習をスタート。今日は、70年代にイギリスロック界で大活躍したフリーの代表曲「オール・ライト・ナウ」を演奏。ポール・ロジャースのソウルフルなボーカルと、ギターのポール・コゾフのシャープなカッティングは、その後のロックシーンに大きな影響を与えた。
この名曲に挑むため、先生がホワイトボードにタブ譜(ギターやベース専門の楽譜)を書いて、指の押さえやリズムなど曲のポイントを説明していく。
「右手のカッティングは、リズムや曲のグルーブ感を左右する重要なポイント。ピックを持った手を柔らかくして、できるだけ早く、小さく振るとうまく弾けます。それができるようになったら、ギタリストのように手を大きく振って、魅せられる演奏ができるようになりますよ」と、片岡先生。
タブ譜とは
タブ譜とは、6本の線を弦に見立て、押さえるフレットの位置を数字で表したギターやベース専門の楽譜。タブ譜が読めるようになると、リズムなど曲の構成がイメージできるようになるので、ギターの上達も早くなるという。
鈴木さんコメント
片岡先生は説明しながら、しっかりと僕たちの演奏を聴いて、詰まったところやできなかったところを的確にアドバイスしてくれる。特に、リズムのとり方をしっかりと教えてくれるので、曲が覚えやすいですね。やっぱり、片岡先生をギターの師匠と仰ぎ、今の教室に通ってよかったと思います。
昨年の夏、教室で毎年開かれる発表会で初めてステージに立った鈴木さん。44歳にして、念願の初ステージにたったときの感動と興奮は今も忘れられないという。
「発表会のために、同じ教室でベースやドラム、ボーカルなどのレッスンを受けている生徒同士で作った即席バンドでしたが、スポットライトを浴びて仲間と一緒に演奏する楽しさと充実感に驚かされました」
そこで、今年2月「町内会のお祭りでも何でもいいから、また人前で演奏がしたい」と同じく片岡先生のレッスンを受けている野口さんと、ドラムクラスのレッスンを受けている人と3人でバンドを結成。ライブハウスデビューを目指して、月に1、2回の程度バンド練習を始めた。
「自分たちのバンドなんだと思うと練習にも力が入りますね。早く、ボーカルとベースを見つけて、ステージに立てるようになりたいです」

鈴木さんコメント
教室の発表会で、自分よりもずっと若い人たちとバンドを組み、これまで聴いたことがない曲を演奏したことがギターを続ける上でいい刺激になりました。一人で黙々と練習していたら出会わなかった人や知らなかった曲に出合えるのも、教室に通うメリット。バンドを組みたくて始めたギターの再スタートを、音楽好きがたくさん集う音楽教室から始めたのは大正解でした(笑い)。
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鈴木さんコメント
ウオーミングアップは、自分のコンディションがすごくよくわかるんです。仕事が忙しくて、ギターを触れていないときは、やはり指の動きが鈍ります。先生が言うように、少しでもいいから毎日動かすことが大切なんですね。