朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイト

メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ホーム設定

Special Contents ひと

  • インタビュー
  • フロントランナー
  • トップ
  • 地球発
  • マネー
  • ライフスタイル
  • 極める
  • からだプラス
  • エンタメ

記事を印刷

極める

  • 風流ことばあそび塾TOPへ

風流ことばあそび塾 篝火舎心亭監修

ことばであそぼ 大募集! 第8回結果発表! 洒落附 題「喜び事一切」川柳 題「中七数字入り」

  • ページ1
  • ページ2
  • ページ3
  • ページ4

監修:篝火舎心亭 文:寿々乃舎於火女

選を終えて 篝火舎心亭

今回の選者は、寿々乃舎於火女(すずのやおかめ)、弥寿乃舎小ゆき(みすのやこゆき)。そして、わたくし篝火舎心亭(かがりやしんてい)が立評をつとめます。

 

洒落附 「喜び事一切」

今回は、付き句が多かったですね。

「還暦の母」(元句:岸壁の母)2句、「金賞迷惑」(元句:近所迷惑)2句、「傘寿のおやつ」(元句:三時のおやつ)2句、「白寿喝采」(元句:拍手喝采)にいたっては5句ありました。「栄転の霹靂」と「栄転のへきれき」(元句:晴天のへきれき)、「当選の報い」と「当選のむくい」(元句:当然のむくい)というように、表記だけが漢字とひらがなで違う作品、「栄転越えの大ジャンプ」と「栄転超えたジャンプ」のように非常に似た作品もありました。いずれにしても、付き句や似た句は採りにくくなりました。他の句を落とすために、わざと付き句になりそうなものを出してらっしゃるのかもしれませんね。

元句を四字熟語からとると、作りやすい。だからでしょう。たいへん目立ちました。たとえば、付き句にある、「金賞迷惑」「白寿喝采」のほか、「謁見逮捕」(別件逮捕)、「完成多数」(賛成多数)、「完投息子」(勘当息子)、「慶事出社」(定時出社)、「婚約小説」(翻訳小説)、「婚約問答」(こんにゃく問答)、「祭典寿司」(回転寿司)、「賜杯見物」(芝居見物)、「式典八倒」(七転八倒)、「祝言小者」(中間小者)、「勝利一体」(表裏一体)、「勝利大臣」(総理大臣)、「昇進行列」(提灯行列)、「昇進千万」(笑止千万)、「新築無害」(人畜無害)、「新年結婚」(神前結婚)、「増益会社」(貿易会社)、「即位満面」(得意満面)、「卒業詩人」(即興詩人)、「誕生一致」(満場一致)、「誕生平等」(男女平等)、「入選放送」(有線放送)、「白寿堂々」(白昼堂々)、「繁盛法師」(三蔵法師)、「米寿関白」(亭主関白)…というぐあいです。

四字熟語は、簡単すぎて選びにくいですね。私はこんなふうに並んでいると、選ぶ段階でまず最初にはずしてしまいたくなります。ただ、「式典八倒」だけは面白かったので、平抜きにいただいていますが…。とにかくあまり短いフレーズは損です。人口に膾炙(かいしゃ)した成句の言い回しをもじっていただきたいですね。

それからいくつか、洒落附のルールを外している投句も目につきました。洒落附のルールは、昔から二つだけです。頭で洒落るということと、同音はいけないということ。洒落附という種目で遊ぼうとするなら、このルールは守らないと公平でなくなると同時に、本人しか面白さがわからない。他の人は楽しめません。

天は「仲人に目出度う候いける」です。まずひとつは、めでたい。祝い事ということだから、位が高いということ。  元句は「まことに目出度う候いける」。いまは、ほとんど使われませんが、明治時代の人たちは誰もが知っていた決り文句です。

「徳若に御万歳、まことに目出とう候いける」(いつも若々しく長寿を保つようにの意の祝い詞)。こういうのが出てくると、忘れないようにしなくてはいけないとか、昔あった言葉を思い出すきっかけにしていただければということもあって、選びたくなります。

この場合はおめでたいから天の位になっていますが、選者がお若い方では抜かないかもしれませんね。

 

川柳 「中七数字入り」

題は「中七数字入り」ですが、中七に数字を入れるだけではなく、川柳としての出来はどうか、ということを意識していただきたい。当たり前すぎると川柳にはなりません。少し工夫が必要です。

今回の題では、数字をいくつ入れるかは自由です。そんな場合の私の作り方をご参考までに申しあげますと、まず頭の一文字を決める。それで五文字をひねり出し、そのあとで中七に数字を入れる。

数字を二つ入れなさいとか、もう少し複雑な場合は、先に数字を考えますが…。今回は頭の文字を決めて発想する、というやり方です。

投句する前に、ぜひ推敲(すいこう)してください。今回は、中七に数字を決められているから、難しいところもありますが、読んでぎこちないと思ったら、前後を入れ替えてみるといい。上五と下五を入れ替えるだけで違った感じになります。中七も含めて入れ替えてみるといいでしょう。

投句の中に、推敲途中のものではないかと思われる句がありましたが、どちらか良い方を選んで投句してください。場合によっては選者に対して失礼にあたることがあります。

天は、「三日目に一本吸ってあきらめる」です。自分のことを言われているみたいです。選ぶ基準は選者の虫の居所もありますね。

選者と作者は一種の戦いですから、昔の人はこの選者にどうしても「天」をつけさせようと思ったら、いろいろ作戦を練ったようです。ダミーを出して他の句を潰しておいて自分の句に注目がいくようにするとか。もし私がタバコを吸うことを知っていれば、選者に狙いをつけた。昔はそういうゲーム性も楽しんだようです。

次のページへ
画面トップへ

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Netscape7.0以上、Firefox 1.0以上、Macintosh Safari 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。

©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。