日本が世界でも有数の治安の高さを誇っていたのも今は昔。バブル崩壊後は犯行の巧妙化や凶悪化、外国人による犯行が注目されるようになりました。02(平成14)年には、刑法犯の認知件数が約285万件に上り、安心した暮らしを求める声は、ますます強くなってきました。
みなさんの住まいの安心を脅かす侵入犯について、今回は犯人の特徴と犯行の手口を学びましょう。マンガに出てくるような、ひげ面でほっかむりをかぶった泥棒はまず存在しません。一見しただけでは判断できないのが最近の主流。日本防犯設備協会の保里康一さんに、最近の犯罪事情を伺いました。

臼井
今日は住まいの防犯対策の第2弾として、最近の侵入犯罪の傾向、犯人の習性や手口についてお聞きしたいと思います。まず、侵入犯罪とはどういったものなんですか?
保里
侵入犯罪は、住宅や事務所、商店などの建物に侵入する犯罪です。凶器などで家人を脅して金品を強奪する「侵入強盗」、金品を盗む「侵入窃盗」、住居に入り込む「住居侵入」に分けられます。05(平成17)年は、「侵入窃盗」が約24万件と侵入犯罪全体の約80%を占めています。一方、「侵入強盗」は約2200件と件数は少ないものの、殺傷事件に発展してしまうケースが約25%もあります。
臼井
強盗や窃盗となると何人かでチームを組むイメージがあるのですけど、実際はどうなんでしょうか?
保里
侵入窃盗では単独犯が多数を占めています。05年に成人が起こした事件のうち単独犯の件数は、約7万5千件と全体の約80%となっています。テレビや新聞などで外国人による集団事件が注目を集め、犯行はグループで、というイメージが強いようですが、統計上は単独犯がほとんどですね。
臼井
犯人の特徴はあるのでしょうか?

保里
意外なことに、最も多いのがスーツ姿。一見すると営業途中のサラリーマンと変わらない服装で犯罪が行われています。そのほかにも工事現場の作業員、ガス・水道の検査員など何かを装っていることがほとんどですね。怪しいと見分けるポイントがあるとすれば靴。スーツ姿には革靴が基本ですが、犯人は逃げやすいようにスニーカーなどを履いていたりしますので、怪しい人を発見したら足元を見てみてください。
犯罪が行われる時間帯は、侵入の種類によらず、深夜(午前2時〜同4時)が最も危険ですが、日中(正午〜午後4時)も比較的狙われることが多い時間帯です。深夜に侵入する犯人も日中に下見をしているケースが多いですね。例えば侵入強盗の場合は深夜(午前2時〜同4時)に約450件ありますが、日中(正午〜午後4時)も300件を超えています。

臼井
侵入犯罪の中でも最も多い「侵入窃盗犯」の具体的な手口はどういったものなんでしょうか?
保里
侵入窃盗のうち、一般住宅を狙う侵入窃盗には3つの手口があります。不在の住宅に侵入する「空き巣」はご存知の通りです。その他にも、夜間、就寝時に侵入する「忍び込み」。昼寝や食事などをしているすきに侵入する「居空き」に分類されます。統計上は空き巣が約70%となっていますが、在宅時に侵入される「忍び込み」や「居空き」は一歩間違うと命も危ないので、警戒が必要です。
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