一般的にセキュリティ面で不安が大きい戸建て住宅。一度敷地内に入られてしまうと塀などで隠れて、死角となる部分も多く、侵入しやすい環境を作ってしまいます。今回はそんな戸建て住宅のセキュリティについて近年注目を集めている「防犯環境設計」の考えに沿って見直し、防犯ポイントを考えてみましょう。

「防犯環境設計(正式にはCPTED:Crime Prevention Through Environmental Design)」とは、家を建てる際や街づくりをする時に防犯を考えたデザイン・設計を行うこと。1970年代にアメリカで生まれ、最近多発する犯罪に対して戸建て・集合住宅などの形態を問わずに適応できる考え方として、日本でも注目が集まっています。
まず、建物や街路などに犯罪が起きにくい物理的環境の設計(ハード的手法)を施すことで予防策を張り、住民や警察、地方自治体などによる防犯活動(ソフト的手法)と合わせて総合的な防犯環境の形成を目指すことです。この防犯環境設計で防ぐべき犯罪は侵入窃盗のほかに、放火、落書き、器物損壊など多岐にわたります。直接的なアプローチとして「対象物の強化=侵入までの時間をかけさせる」・「接近の制御=境界部の強化、侵入経路の削減」、間接的なアプローチとして「自然監視性の確保=コミュニティの強化、見通しのよい環境づくり」・「領域性の確保=住宅やその周辺の環境維持により犯罪者が近づきにくい環境をつくる」の4原則をバランスよく組み合わせて実施することが重要となっています。

防犯環境設計の各4原則に沿って以下のような対策を立てましょう。特に犯人とのかかわりが大きくなる直接的なアプローチでは、
対象物の強化
犯人が建物へ侵入する際に狙われやすい玄関、窓などを強化する。特に窓には気をつけ、防犯性の高いCP製品の使用を心がけましょう。また、玄関は1ドア2ロックにすると効果的です。侵入に時間をかけさせることによって、犯行をあきらめさせることが大事です。
接近の制御
侵入経路に障害物を設けたり、侵入の際の足場をなくしたりすることで、接近を妨ぐことができます。障害物になるものとして、まず塀や門扉をしっかりさせることが大切。夜間の侵入に対しては街灯や門灯、人感センサー付きライトが効果的です。また、庭に歩くと音がする玉砂利を敷くこともお勧めです。光や音は犯人への心理的障害物として効果を発揮します。

2階のベランダの窓は、地上と接していない安心感から外出時に施錠しないという方もいるのではないでしょうか? 泥棒にとっては、足場になり得るものさえあれば1階も2階もさして変わりません。エアコンの室外機や物置コンテナ、自転車などは足場になる恐れがあり、整理整頓に努めることはもちろん、簡単に動かせないようチェーンでとめるなどの配慮が必要です。また、敷地内への侵入に電柱や塀が使われることがあるため、一度自宅周辺を見直してみましょう。

※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Netscape7.0以上、Firefox 1.0以上、Macintosh Safari 1.0以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。