防犯環境設計の4原則のうち、地域のコミュニティーと関わってくる間接的なアプローチとしては
自然監視性の確保
侵入口や侵入経路周辺の視線をさえぎる可能性があるものを除去します。周囲の視線が自然に届く環境を作ることで、犯罪を企てる不審者の行動を抑制し、監視性を高めることが重要です。

領域性の確保
共用部分や街区全体の維持管理状態を向上させて、自分たちの居住領域を積極的に明確にし、部外者が侵入しにくい環境を作る手法。ゴミ集積場の整頓、共用エリア、スペース(公園など)の環境維持を図りましょう。敷地内外の境界もはっきりさせることが目標です。自然監視性の確保と併せて実施することが肝心です。
戸建て住宅における防犯環境設計のポイントを全国防犯協会連合会の菅原順臣さんに伺いました。
臼井
建物や街並みの環境設計により犯罪を予防する防犯環境設計という考え方があるようですが、戸建て住宅においてはどのような点に注目したらよいのでしょうか?
菅原
ソフトとハードの両方をバランスよく採り入れることですね。被害を受けやすい場所などの強化や犯罪者が物理的、心理的に近づきにくい状況をつくるために、防犯アイテムを使用するとよいでしょう。防犯性能の高い建物部品を使い、侵入を手間どらせ、あきらめさせる効果が期待できます。防犯アイテム(例えば監視カメラ)によっては、犯行の未然防止だけではなく、犯人検挙にも効果があるので是非使用してほしいですね。また、犯人は音や光を嫌います。周囲から死角になりやすい庭などに玉砂利を敷き、歩くと音が出るような工夫をするのも良いですね。
また、近隣とのより一層のコミュニケーション強化を図ることも、環境作りの第一歩です。日頃から近所の人と交流し、長期の外出時には一声掛けられる間柄になるのが防犯上望ましいです。街全体で防犯意識を高く持ち、不審者がいたら声をかけるなど、みんなで行動していくことが何よりの防犯になるのです。
自宅、敷地内の防犯性(ハード面)を高めるのはもちろんのこと、周辺環境の防犯性(ソフト面)を高めることが重要。住民、警察、地方自治体との総合的な防犯まちづくりを目指し、自宅、周辺環境の防犯診断を行ってみるのも良いでしょう。


侵入する場合に泥棒がチェックする方法としてインターフォンで留守宅かどうかを確認することもあります。チャイム音が鳴った際、居留守を使うのはかえって危険。留守宅と判断されて泥棒が侵入してくれば、鉢合わせて命が危険にさらされる可能性だってあるのです。来訪者があった際には必ずインターフォン越しに対応しましょう。最近ではテレビモニター付きの製品が注目されており、録画機能がある機種ならば留守中の来訪も確認できて安心です。

参考資料:都市防犯研究センター「防犯環境設計ハンドブック」
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