畠山
住宅における防犯のポイントとして「防犯環境設計」があると聞いたのですがどのようなものなのですか?
臼井
えーと、少し資料を読み上げますと、「防犯環境設計」とは、建物や街路などで犯罪が起きにくい物理的環境の設計(ハード的手法)を行うことにより、犯罪を予防することをいいます。住民や警察、地方自治体などの防犯活動(ソフト的手法)と合わせて、総合的な防犯環境づくりを目指すこととなっています。
詳しくはこちら第4回「住宅の防犯対策 〜戸建て住宅[1]〜」
直接的なアプローチとして「対象物の強化=時間をかけさせる」、「接近の制御=犯人の嫌がることを行う」があります。
間接的なアプローチとして「自然監視性の確保=コミュニティの強化」、「領域性の確保=街全体の治安」があり、この4原則をバランスよく組み合わせて実施することが重要なんだそうです。また、この防犯環境設計は、泥棒のほかにも、放火、落書き、器物損壊などの対策多岐にわたっているんです。畠山さんはこの直接的なアプローチで何かされていますか?

畠山
玄関や窓の対策は先ほどの通りなのですが、印鑑と通帳は別々に保管したりしています。あくまで侵入されないことが前提なのですが、万が一の際に役に立てばと思っています。
臼井
では間接的なアプローチの面ではどうですか?
畠山
私たちが住んでいる町では住民によるパトロール活動を行っています。5、6年前に空き巣の被害や車上あらしが相次ぎ、治安が悪化したのをきっかけに始まりました。毎週水曜日と日曜日に住民が持ち回わりでパトロールをしています。地域の取り組みとして防犯意識を高める看板を立てたり、パトロールの際に各家庭の防犯状況(周囲からの見通しや鍵、窓の対策)を見直し、意見を出し合ったりしています。
パトロールの甲斐があってか、最近は空き巣などの被害は起きていませんね。また防犯活動をきっかけに町内のコミュニティーも活性化しました。声かけ運動も進めているため、あいさつが交わされるようになり、囲碁やゴルフ大会も開催されるようになりました。
臼井
地域防犯活動をきっかけとしてコミュニティが深まるのは良いことですね。
詳しくはこちら第5回「地域コミュニティーで防犯活動」
畠山
住まいの防犯で一番大切なことは何ですか?
臼井
泥棒に入られたことがないから大丈夫、近所に被害が出ていないから安心というのではなく、犯罪の起きている現状をきちんと理解すると、実は決して他人事とは言えないだけの事件が起きていることがわかりますので、まずはそうした知識を取り入れて、意識を向けることなのではないかと思います。私も今回の一連の取材を通じて防犯に対する意識が変わり、これまでは気にも留めていなかったようなことにも目が行くようになりましたから。



わが家ではいったいどんな防犯対策を取ることができるのか。この特集をきっかけに家族で一度話し合ってみてはいかがでしょうか。自分ひとりではなく家族全員で考えることが大切です。ホームページで簡単に自宅の防犯レベルをチェックできる「防犯診断」などもあるので、どこから対策すればよいかわからないという方は、気軽に試してみては?

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