
それでは住まいの中でどんな場所ににおいを取り入れていけばいいのでしょう。これは個人差がありますが、小野さんが、香りを意識して使うのはベッドルームだそうです。「気持ちと体をリフレッシュして新しいエネルギーを養う空間ですから。眠っている時間だからこそ、心地よい香りを採り入れることが大事です」。よく眠れる香りは人それぞれにあるでしょうが、小野さんは好みのラベンダーを昼間にたいておいて、夜に残り香の中で眠るのがお気に入りなのだそうです。
香りの効能を気にするのではなく、好きなものを選ぶというのが、小野さんにとって大切なこと。では、嫌なにおいには、どういう対処をしているのでしょうか。
「基本的には換気で対応しています。人工的できついにおいはあまり好きではありません。だから、玄関ではラベンダーのアロマオイルをたき、トイレには袋に入れたハーブを使っています」
もうひとつ、生ゴミなどの嫌なにおいがするものは、マメに捨てるそうです。できるだけ、自然な香りを大切にしているのです。
「昔は着物を虫が食わないように、におい袋を入れていたのですが、そういう昔のにおいも好きです。お香は、もともと防虫のために使う側面があります。一方、アロマは、精神安定という目的が重視されていますから、違うものなんですよ」
ところで、人が暮らすことによって必ず生じるのが体臭。いくら長年連れ添った夫婦でも、限度を超えると、あまり気持ちのよいにおいではありません。特に最近では、加齢臭という言葉が話題になります。
「加齢臭という言葉は、年寄りは臭いというイメージ。でも、昔、おじいちゃんのにおいが好きだったという友人がいました。私もそれは分かります。ただ、加齢臭に限らず、マナーはあると思います。体から強いにおいを発していても本人は気付かないこともありますので、夫婦であれば優しく伝えてあげたほうがいいでしょうね」
体臭は人にとって、かなりデリケートな問題。汗臭いという程度なら注意することはできても、体臭がきついというのは、なかなか言えないこと。だからこそ、夫婦同士で何とかケアしてあげたいものです。
小野さんにとって快適な空間というのは、さまざまな心地よいにおいに囲まれたところ。それを実現するためには、良いにおいと嫌なにおいに敏感であることが大切です。自然のにおいをできるだけ住まいに取り入れ、悪臭はマナーとして取り除く。そんな住まいが完成すれば、長年連れ添った夫婦がよりよい関係でいられて、すてきな時間を過ごすことができるのではないでしょうか。

私が快適な空間を演出するために、心がけていることはキッチンを清潔に保つこと。自分のお部屋もあるけれど、一番長い時間を過ごす場所がキッチンなので、使い方は工夫しています。簡単なことですが、スーパーでもらってきた透明のビニール袋を燃えるごみと燃えないごみ用に2つ用意するんです。調理した生ごみを三角コーナーに捨てずに、ビニール袋を使って、ごみを分別しながら料理しています。そうすることで、ちゃんとごみの分別もできますし、むやみに三角コーナーを汚さないので、不快なにおいも防げます。三角コーナーが汚いだけで、お掃除の手を抜いているような印象になってしまうと思うので、まめに処理して、清潔にしておくことがおすすめですね。
榊原郁恵(さかきばら いくえ)
神奈川県出身。第1回ホリプロタレントスカウトキャラバングランプリをきっかけにデビュー、一躍アイドルとして人気者に。その後、ドラマ「ナッキーはつむじ風」や舞台などで活躍、バラエティやCMにも活動の場を広げ現在に至る。1987年に俳優の渡辺徹さんと結婚、2人の息子の母でもある。今年はデビュー30周年と結婚20周年が重なった記念すべき年。デビュー30周年記念企画「榊原郁恵コレクション」が発売中。
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