
「例えば、ペットを飼っている人は、自分の家の悪臭に気付きません。お客さまが顔をしかめるような においがしていても、飼い主はそのにおいに慣れてしまっています。ただ、同じようなペットのにおいでも、自分が慣れているにおいと違うだけで、悪臭を感じ取ることができます。慣れといっても嗅いだことの無いにおいには人は敏感に反応するようです」。
ただ、いくら個人差や慣れがあるといっても、体臭の場合は、また別の話。年を取って加齢臭がするのは仕方のないことですが、その対処法はしっかりとしておきたいものです。
「最近よく話題になる加齢臭は、体の表面に出てきた汗や体臭が皮膚の細菌やウイルスによって分解されたりしてにおいが出てきてしまうものです。これはノネナールという物質が発生することで生じるようです。ノネナールのにおいを実際に嗅いでみた第一印象は、昔の人が塗っていたポマードのにおいですね。日本人の場合は清潔にしている人が多いので、それほどにおいは残らないものですが、年を取ると新陳代謝が遅くなるので、体をきれいにすることを怠っていると、においがきつくなってきます。それに、自分であまり動けなくなっている場合、身なりをきれいにすることができないということもあります。食生活によっても体臭は変わってきます。肉食が中心の食生活を送っている人は、どうしてもにおいがきつくなってしまうのです」。


においというのは、夫婦の関係にも大きな影響を与えるものです。これまでは感じなかったにおいが夫から発せられるというのは、妻にとってもショックなこと。そんな時はどういうことに気を付けるのがいいのでしょう。
「ふたりが慣れた香水を付けてみるのもいいと思います。妻がいつも付けているものなら、お互いが慣れているので、ふたりが共有するにおいにするのもいいかもしれません。ただ、あまりきついにおいはつけないほうが無難ですね。また、これまでは感じなかったにおいを感じた時はお互いに病気や体調を心配することも必要かもしれません」。
においに対する感度が年をとるごとに次第に悪くなっていくのは普通のことです。それは心理的な要素も大きく作用していることが明らかになっています。
「年齢とにおいの感度を調べると、年を取るごとに感度はどんどん衰えていき、60歳くらいになるとかなり悪くなります。とはいえ、60歳以上の人でも感度のいい人はいます。悪い人との差がかなり大きいのです。まわりの人がなんでもやってくれるような環境にいると、平均的に一気にきゅう覚が衰えていくことが分かっています。ところが60歳を過ぎても車を運転したり、ゴルフに興じたり、会社の社長で仕事をバリバリやっているような人は、それほど数値が落ちないので、差が極端になっていくのです。気持ちが若く、アクティブに行動している人は、若い人とそれほど変わらない数値を維持しています。においの感度を計ることで、その人の活発度を知ることができるのです」。
心のあり方によって、においの感度は大きく違ってくるということなら、夫が定年を迎えたご夫婦は、ふたりで大いに活発な生活を楽しんで、いつまでもにおいをしっかりと感じ続けていたいものです。もちろん、それは年を重ねることで発する加齢臭に対しても同じことがいえます。体や衣服を清潔に保って、加齢臭を感じさせない生活を送ることが夫婦にとって、とても大事なこととなるのです。

アロマオイルに凝っていたり、お部屋の空間を心地よくする習慣があるので、結構においには敏感な方です。人が放つにおいが気にかかることがあります。お部屋を閉めきっていたとき、夫や息子の男っぽいにおいがこもっていて、においが気になることがあったんです(笑)。言いにくかったのですが、気になったことを伝えてみると、ファブリーズなど消臭できるものを好んで使うようになり、自然なかたちで家族がにおいに対して気にかけるようになり、いつも心地よく過ごせるようになりました。基本的なことですが、身に着けるものを常に清潔にしていることが消臭のポイントだと思うので、お布団をまめに干したり、間を置かずにお洗濯することを習慣にしています。
榊原郁恵(さかきばら いくえ)
神奈川県出身。第1回ホリプロタレントスカウトキャラバングランプリをきっかけにデビュー。一躍アイドルとして人気者に。その後、ドラマ「ナッキーはつむじ風」や舞台などで活躍、バラエティやCMにも活動の場を広げ現在に至る。1987年に俳優の渡辺徹と結婚し、2人の息子の母でもある。今年はデビュー30周年結婚20周年が重なった記念すべき年。デビュー30周年記念企画「榊原郁恵コレクション」が発売中。
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