お盆休みが近づき、そろそろ夏休みの計画を練る季節になってきた。自然あふれるリゾートで心身ともにリフレッシュ、という人も多いのでは。そこで今回は、エコの視点で旅行を選ぶ、人と環境にやさしいエコリゾートステイを提案したい。ホテルの環境対策や、話題のエコツアーについて紹介、実際にエコツアーに参加したリポートもお届けする。
近年、全国各地で環境に配慮した取り組みを行うホテル・旅館が増えている。環境管理の国際規格「ISO 14001」の認証を日本のホテル業で初めて取得したのは、「熊本ワシントンホテルプラザ」。ワシントンホテルは、全国でチェーン展開しているホテルグループで、省資源・省エネルギー、ゴミ減量、リサイクルの3つの柱を掲げている。
国内屈指のリゾート地、沖縄・石垣島でエネルギーの削減に取り組んでいるのは、「ホテル日航八重山」。ボイラーや発電設備などのメーンエネルギーシステムを最新の省エネルギータイプに交換したほか、客室の電源は在室中のみ点灯するシステムを採用し、冷蔵庫は使用する際に電源を入れる方式に変更したという。
ユニークな取り組みとして注目したいのが、東急ホテルズグループが考案した「グリーンコイン」制度。宿泊客が歯ブラシやカミソリを持参して備品を使用しなかった場合、部屋に置かれた「グリーンコイン」をフロントの回収ボックスに投じると、コイン1枚につき苗木1本が植林活動を行う団体に寄付される。宿泊客がホテルと一緒にエコ活動に取り組める、というもの。現在、グループの48ホテルで実施しており、長野の白馬や沖縄の宮古島など、人気リゾート地でもすでに導入されている。
リゾート地に限らず観光都市でのエコ化も盛んだ。経営母体を同じくする「京都ホテルオークラ」「からすま京都ホテル」の両ホテルでは、連泊客を対象に希望があった場合のみタオル交換に応じているほか、ごみは28種類に分別してリサイクル。蛍光灯も廃止して電力消費が10分の1に抑えられる電灯に切り替え、廃熱を利用した発電も実現させている。
旅行業界でも、環境をキーワードにした新たな試みが始められている。近畿日本ツーリストによるサービス「エコメイトホテル」がそのひとつ。アンケート調査の結果、独自の基準によってエコな取り組みをするホテルを3段階にランク付けし、パンフレットに掲載。旅行者のリゾート選び、ホテル選びの際に新基準を提供している。
地球にやさしい新たな旅行スタイルとして注目されているエコツアー。エコツアーとは、環境を保護し、ツアー客にありのままの自然と触れ合ってもらいながら地域の振興に役立てていこうという考え方に沿った旅のことをいう。参加人数を制限し、専門知識のあるガイドが自然の仕組みや動物の生態などを解説しながら案内するのが一般的で、バードウォッチングやホエールウォッチング、登山教室、原生林の探検など、楽しみ方はいろいろだ。
たとえば、北海道各地の自然体験プログラムを企画するH.E.S.(北海道エコツアーシステム)では、カヌーでの釧路川下り、知床でのアザラシウォッチング、大雪山トレッキングなど、季節に応じたエコツアーを企画しているほか、希望に沿ったオーダーメイドプランにも対応している。ほかにも、現地の自然に慣れ親しんだスタッフに、直接プランの相談ができる地元の旅行会社や主催団体は多くある。
また宿泊者向けや地元の住民用にエコツアーを企画するホテル・旅館もある。「自然と共生する」をテーマにエコロジカルリゾートの実現を目指す「星のや 軽井沢」も、そのひとつ。今回は、先進エコリゾートとしての取り組みが進む現地を実際に訪問し、バックヤードを取材。エコツアーにも参加してきた。

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