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心地よい暮らし

「和」で涼を楽しむ〜「視・触・聴・味・嗅」の五感で味わう夏〜

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聴覚:心に響く、涼の音。人気の水琴窟

東京の中心地新宿にある天竜寺の水琴窟。都会の喧騒(けんそう)に紛れて音色が聴きづらい場合には、置いてある竹筒を穴と耳に当てて聴くことができる。

暑い時期、耳に心地よい音を鳴らす代表的な日本の夏の小物と言えば、風鈴。窓辺にぶら下げておくと、少しの風にも揺れてさらさらと流れるメロディーのような音色を奏でてくれる。

風鈴のほかに、この季節ぜひその音色を楽しんでもらいたいのが水琴窟(すいきんくつ)だ。水琴窟とは、手水鉢などの地下に作られる一種の発音装置。鉢の前に、底に小さな穴を開けた甕(かめ)を伏せて埋めてあり、その穴に鉢からあふれた水が落ちる。やがて甕の底に水が溜まり、中の水溜りに水滴が落ちるたびに、まるで琴のような透明感ある音色が響くのである。

似たような形状のものは江戸時代からあったとも言われるが、発祥については未だ解明されていないことも多い。全国の寺や庭園には、今も多くが健在している。古くからある家なら、庭にあるという方もいるだろう。

昨今では、車などの騒音に邪魔されて聴こえづらくなってしまっているところもあるそうだが、そういった場合でもたいていは竹筒が設置されていて、それを穴と耳にあてて音を聴くことができる。散歩がてら、夏の風流を探しに歩き回ってみてはいかがだろう。

味覚:夏の恵みでカラダを冷やす

スイカは冷やしすぎないほうが、甘さが引き立ってより美味しい。

古くから「身土不二(しんどふじ)」という言葉があるように、旬の食材を食べることと健康で快適な生活保つことには深いつながりがある。夏が旬の野菜には、ナス、トマト、きゅうりなど水分をたっぷり含み、喉の渇きをいやすとともに体温を下げる効果があるものが多い。現代では栽培技術や流通が発達し、一年中好きな食物を食べることが可能になったが、「身土不二」の思想こそ食の原則と呼んでいいだろう。

水分の多い夏の野菜や果物は、ともすると消化不良や下痢の原因になるとも考えられがち。しかし、これはむやみに冷やしたものを多く摂取してしまうからで、正しく、バランスよく旬のものを食べれば、むしろ胃腸の調子も良くなる。

もともと夏の太陽を浴びて育った夏野菜や果物には、汗とともに失いがちなビタミンやミネラルなどの栄養素がふんだんにある。例えば、歯ざわりもみずみずしく涼しげなきゅうりやレタス、トマトたっぷりの冷たいサラダばかりを食べがちな真夏に、同じく夏野菜のかぼちゃを積極的に取り入れてみよう。かぼちゃは、カロチン、ビタミンC、Eなどの栄養素を多く含む健康食品の代表選手。ほかにも枝豆やソラマメなどの豆類、またはオクラといったものをサラダに一緒に加えてみてもいいだろう。

また、冷たい口当たりを求めるあまりに食材を冷やしすぎるのにも要注意。たとえばスイカは、甘さを引き出すベストな温度は15℃前後と言われている。冷蔵庫に入れっぱなしにして冷やしすぎては、夏の味覚を壊してしまうことにもなりかねない。夏の味覚を上手に楽しんで、快適で健康な夏を過ごそう。

嗅覚:清涼感ある、茶香炉の香り

アロマテラピーとはフランスで生まれた香り(=アロマ)による療法(=テラピー)のこと。アロマポット(写真)を使用して、リラクゼーション効果のある芳香を自宅で気軽に楽しめる。

日本の夏に飲むお茶といえば、よく冷えた麦茶。しかし煎茶が夏にも活躍する方法が、飲む以外であるのをご存知だろうか。お茶の葉を火であぶり、その香りからアロマテラピーの効果を得る、茶香炉というものがある。お茶の葉を専用の皿の上に載せ、下からロウソクの火で加熱することにより、お茶の香ばしい香りを楽しむ。言うなれば和風アロマだ。

煎茶の香りにはリラクゼーション効果があるのはもちろんのこと、スッキリとした清涼感ある香りも良い。ハーブの香りが苦手といった方には、特におすすめだ。

打ち水は夕涼み時に

庭や道路などの水を撒き、水の気化熱によって温度を下げる、言わずと知れた日本の風習。打ち水をする際には気をつけたいのは、昼間のカンカン照りの時間帯に撒いても逆効果であること。水が蒸発する前に湯になってしまい、逆に空気が蒸すような暑さになってしまう。少し日の落ちた夕刻に効果的。毎日の習慣にして、夕涼み時を楽しもう。

(更新日:2007年07月23日)

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