こんにちは、ドッグアドバイザーの高田由香です。
寒い日が続きますが、読者の皆様、そしてかわいいペットたちも風邪などひいていないでしょうか。
ペットの風邪の予防方法は人間と同じ。バランスの良い食事をし、適度な運動をし、よく眠ることが一番です。乾燥対策には加湿器をかけてあげると良いですね。
話は変わりますが、最近「犬の社会化」と言う言葉をよく耳にします。
これから飼い主さんと人間社会で快適に生活していくために、子犬のころからいろいろなものに慣らせてあげることを言います。
慣らせてあげるものは、それぞれを取り巻く環境、飼い主さんのライフスタイルで変わってきます。
大きな道沿いに住んでいるわんちゃんだったら車の音に慣れる必要がありますし、共働きのおうちに飼われているわんちゃんだったらお留守番に慣れる必要があります。
「人」や「犬」に慣れておくことも大切なことなのですが…
今回は、少し「人」と「犬」が苦手なわんちゃんの飼い主さんからのご相談です。
我が家の愛犬は5歳になるミニチュアダックスです。小さいころから他人に接することが少なかったことが悪かったのか、家族以外の人や犬に吠(ほ)えてしまってなつきません。小さいころのしつけが悪かったのは私たちのせいですが、このままでは愛犬もかわいそうでなりません。楽しく他の人になでてもらったり、犬同士仲良く遊んでくれたりしたらと思います。今からでも直してあげられるでしょうか?
ご相談を拝見して、わんちゃんのこんな声が聞こえてくるようでした。
「私は家族といるのが一番の幸せ。パパやママさえいれば家族以外のヒトは私に必要ないし、イヌのお友達なんていらないもん」
5年間、ご家族に愛情たっぷりに育ててもらったわんちゃんなのでしょう。
少しでも家族の和を乱す原因に不安を感じて「吠えて追い払っちゃえ!!」と頑張ってしまっているのかもしれません。もちろん、相手の人やわんちゃんはそんなつもりはないと思いますが、「近寄られること」「目が合うこと」でさえ「私たち家族の大問題」ととらえてしまうわんちゃんはいるようです。
飼い主さんが「人にかわいがってもらえなくてはかわいそう」「犬友達を作らなくちゃいけない」とわんちゃんのことを思うのは当然のことなのですが、時にその思いがわんちゃんにとって「大好きなパパやママの期待にこたえなくちゃ!」とプレッシャーになってしまうこともあります。そしてそのプレッシャーをどうしていいかわからず「ワワワワン!!」と吠えることで気持ちをおさめていることも考えられます。
まずは飼い主さんが「人にかわいがられたり、犬友達ができたりすればこの子にとって新しい世界が開けて楽しいかもしれないな」くらいに気楽に考えてあげるようにしてあげてください。
大人のわんちゃんを社会化させるには、「失敗させないこと、失敗したと思わせないこと」が大切です。
わんちゃんにだって、生まれてから今まで生きてきた分だけの経験やプライドがあります。失敗してプライドが傷ついてしまうと、「もう二度とやらない」になってしまうことが多いです。
年齢を重ねると失敗を恐れたり、立ち直るのに時間がかかったりするのは人間と同じだと思います。
人や犬に慣らすことにも、少しずつ自信をつけて慣らせてあげることが一番です。
相談のわんちゃんはすでに5歳ですから、子犬が社会化するよりも少し時間がかかるかもしれませんが、焦らずに一歩一歩進めてあげてください。
子犬のころはおやつやおもちゃなどがごほうびになっても、大人になると「そんな物には惑わされない」というようなわんちゃんが多くなります。
「それでは新しいことを教えるのは難しい」と思われるかもしれませんが、子犬時代にはなく、大人になってからあるもの、それは何でしょうか?
それはずばり、「飼い主さんと一緒に過ごした時間、飼い主さんとの深い絆(きずな)」です。
大好きな飼い主さんからかけてもらう言葉や飼い主さんの飛び切りの笑顔を「ごほうび」にしてみてください。
人に慣らすには、お散歩中や街中で人とすれ違ったり、人と目を合わせたりすることができただけでも「すごいね」「すてきね」など、わんちゃんに自信がつく言葉をかけてあげてください。
犬と慣らすには、焦らずにわんちゃんのペースで慣らせてあげてください。飼い主さんがよその犬と自然に触れ合う姿を見せてあげて安心させてあげるのもいいですね。そして少しでもよその犬に興味を持ったら、無理せずに間を取り持ってあげてください。最初は近くでよその犬同士が遊ぶ様子を見ているだけでも良いと思います。
どんな時も「あー、やっぱりできない、だめね」「○○ちゃんは弱虫ね」というようなわんちゃんが自信を失くすようなことは言わないでくださいね。言葉はわからなくても、飼い主さんの口調や表情で自分が飼い主さんをがっかりさせてしまったことを感じ取ってしまい、ますます人や犬への苦手意識が強くなってしまう場合もあります。
たとえ失敗してしまっても「こんな日もあるよね」と思ってあげてください。
ご家族との絆が深いわんちゃんですから、「家族との楽しい時間」と「よその人」「よその犬」を結びつけて考えさせてあげるのも良いですね。
例えば公園では、「よその人や犬がたくさんいる場所だったけど、家族と一緒にたくさん歩けてうれしかった」、ドッグカフェなら「となりに犬がいたけど、家族とおいしいものを一緒に食べられたから楽しかった」という具合に、「楽しい経験をするときには、気付いたらよその人や犬もいたんだっけ。そう言えば別に怖いことも嫌なこともなかったな」とわんちゃんに理解してもらうとよその人とも犬とも少しずつ距離が縮まると思います。
わんちゃんの表情や様子を見ながら、無理せず気楽に社会化を進めてあげていただければと思います。
(更新日:2007年02月13日)

高田由香(たかだ・ゆか) ドックアドバイザー

ペット可の集合住宅でのしつけ教室やセミナー、イベントの企画・運営などに携わり、「人間と犬が自然に共生できる社会」を目指して精力的に活動中。
カフェ&わんこの保育園&グッズショップ一体型「Parco del Cane(パルコ・デル・カーネ)」をご主人とオープン。愛する夫と愛する子供達(キースホンド1匹、コーギー2匹、ダルメシアン1匹)との6人(?)家族。趣味はサッカー観戦。イタリアセリエA「ACミラン」の熱烈サポーター!


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カフェ-AM11:00〜PM8:00
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店名の由来=ワンちゃんの広場(イタリア語)
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