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シンプルライフ

Vol.01 仕事も暮らしもひとつの地平 「遊び」の心で真摯に向き合う 神林 學さんを訪ねて

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住まいにはお金をかけず手をかける

「普通は土地を借りて家は建て替えるんでしょうけど、この古い家が一目で気に入ったんです」と神林さん。借地権の購入に千万単位の金額がかかったが、これは手離す時に売ることができる。月々の借地料は3万円程度。「新築と違って好きなように手を入れられる。僕ら、都内に土地なんて持てないですから。住まいにかけるお金は安く抑えて、その分、生きてるうちに使えばいいんじゃないかな」

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採光を考えて上部の壁には窓を抜いた
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アトリエに続く和室はモダンな雰囲気
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トイレの木戸が三日月の光を壁に映す

とはいえ、契約当初の家は長年の汚れが積もり、室内も暗く使いにくいものだったとか。そこで友人のデザイナー小泉誠さんに依頼し、3室に分かれていた1階部分の壁を取り払って、現在のLDK兼アトリエに改装した。

「アトリエ部分とダイニングは引き戸を閉めれば仕切れるようになってます。ふだんは滅多に閉めないんですけど」

昼間は窓辺で制作し、夜はダイニングで杯を傾けながら目の前の作品を見つめ直す。常に作品と相対し、視線を変えながら向き合う、その間近な距離感がよいのだという。この家には酒壜を携えて訪れる友人も多い。その時はアトリエもキッチンもみな宴の場になる。

一方、フリー編集者の利美さんも自宅が仕事場だ。2人揃って常に家にいて息が詰まることはないのだろうか。

「仕事の時は2階の自分の部屋に篭もります。それぞれ自分の空間を確保しているからうまくいくんでしょうね」と利美さん。若い時分は「山男」だった夫に代わり、今では仲間と共に登山に出掛けることも多い。

家の改装は、今も続いている。プロの手であらかた形を作った後は自分たちで好きなように変えていく、というのが楽しいのだ。キッチンには得意のワイヤーを使ったラック、トイレの木戸には光を通す三日月型のくり抜き、アトリエの壁につけた明かり取り……。3年ほど前に利美さんの母の介護を考えて増築した和室も、茶室風にしつらえ、今は宴会&客間用に使われることしばしばだ。

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