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シンプルライフ

Vol.30 友人が集まる日のもてなしは 定年後にはじめた「蕎麦打ち」 山田周平さんを訪ねて

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写真や登山、俳句など多様な趣味も

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室内には世界各地で撮った写真が

周平さんは元来、なかなかの多趣味だ。

写真は学生時代から好きだったことのひとつ。愛用のカメラを持って、ふらりと旅に出ることもしばしばだった。結婚してからは、美紀子さんと共通の趣味となった旅行にも、つねに一眼レフを持って行く。住まいに飾ったたくさんの写真は、すべて周平さんの作品だ。国内はもとより、デンマーク、ノルウェー、フランス、スペイン、イギリス、ポルトガル、フィンランド、チェコ……。大判に引き伸ばした作品のファイルは、すでに10数冊におよぶ。

中には、海外での結婚式の写真もある。これまで、自宅で多くの留学生のホームステイを受け入れてきた。帰国した彼らが、自分の結婚式に、ホストファミリーの山田夫妻を招いてくれるのだ。晴れの日をはるばると訪ね、喜んでくれる姿に再会するのも楽しい。

山登りをはじめたのは、銀行を退職してすぐだ。山男だった中学時代の同級生に誘われ、年に10回ほど出かけるようになった。登山の魅力を教えてくれた同級生は、惜しくも3年前に亡くなったのだが、彼の遺稿集を作るために集まった中学や高校の仲間から、また新たな山の会がはじまった。岩木山や八甲田山、八ヶ岳、飯豊山……気候が許せば月1度、さまざまな山に登る。

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山では鍋を持参して料理を作る

「一人ではなく、仲間と一緒に行くからおもしろい。鍋と酒をかついで行って、山で宴会もします。そこで、料理教室で学んだ腕を発揮するんですよ」

俳句も、第2の職場の同僚に誘われてはじめた。著名な俳人でもある銀行のOBを先生に、16人でスタートした「室町俳句会」は、メンバーも代わることなくすでに11年。毎月句会を開き、会の句集も9冊目を数える。

「皆で10冊目の刊行をめざしています。海外旅行も登山も俳句用の手帳を持っていくし、日常のすべてが題材になりますね」

もちろん、蕎麦打ちもよい題材だ。

――年越や太目細目の手打蕎麦――

打ちはじめて間もないころ、期待に反してきわめて不ぞろいになってしまった時の、いわば恨みのこもった句、だそうだ。

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自作の器もかなり揃ってきた

最新の趣味は陶芸。周平さんが若い時からやりたかったことだ。しかしフルタイムの仕事をしながらでは難しい。子会社を5年前に退職し、非常勤になってからは、ようやく打ち込む時間もできた。週1回の教室に通って2年半、今では自宅で使うに満足のいく器もずいぶんと増えてきた。手打ち蕎麦を盛る器も、当然手作りだ。

週に3日の勤務で時間にゆとりができた今、知人に誘われたものや、自らはじめたもの、いくつもの趣味がひとつにつながってきた。人の輪はひろまり、蕎麦を楽しみに訪れる友人たちとの会話もひろがる。

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