ファイナンシャルプランナーで日本人の海外ロングステイ、移住事情に詳しい飯田道子さんの元には、海外暮らしに関心のある人が相談にやってくる。
「海外ロングステイ先の一番人気は、今も昔もオーストラリア。少し前までは、フィリピン、マレーシアといった東南アジアも人気がありましたが、現在は、カナダとヨーロッパの人気が高まっています」(飯田さん)
ロングステイとは、2週間から数カ月間の短期の滞在を指す。現地ではコンドミニアムなどの賃貸物件に住みながら、海外での暮らしを楽しむ。多くの国が「ビザなし」あるいは「観光ビザ」で3カ月や6カ月滞在できるため、住まいさえ確保すれば、ロングステイをすることができる。
「ですが、移民の受け入れに不慣れな国や地域では、日本人が物件を借りるのが難しい。イタリアのある片田舎で物件を借りようと、2年分の家賃をデポジットとして請求されたケースがあります。また、ロングステイで自動車を所有する人は極めてまれで、そのため、移動手段が限られます。住まいは都市部に確保しておくのがよいでしょう」
飯田さんは、ロングステイの受け入れが整っている国として、真っ先にカナダを挙げる。とくにバンクーバーには、世界各国からたくさんの人がロングステイに訪れる。
「2010年のバンクーバー冬季五輪を控えて街は活気づいています。ベイエリアやダウンタウンには、長期滞在者向けの高級コンドミニアムが数多く建設されています。住みやすさの条件として、住まいが確保しやすい、物価が安い、日本人向けの情報が充実している、などが挙げられますが、バンクーバーはいずれもクリアしているといえます」
バンクーバーはカナダの西の玄関口。トロント、モントリオールに次ぐカナダ第3の都市で、近代的な街並みと豊かな自然が共存する。市街から30分程度でスキー場に行くことができ、ゴルフ、釣り、サイクリングなどのアクティビティも充実。少し郊外まで足を延ばせば、カナダの大自然が広がる。バンクーバーがあるブリティッシュ・コロンビア州観光局も日本語サイト(http://www.hellobc.jp/)を開設しており、日本人への情報提供に積極的だ。
バンクーバーで1カ月間ロングステイすると、費用はどれくらいかかるのだろうか。
「ダウンタウンの高級コンドミニアムの賃料は、トップシーズン(7月から9月)で月20万円ほど。それ以外の時期だと2、3割安くなります。コンドミニアムは家具付きで、賃料には水道・光熱費が含まれます。それに生活費・食費が夫婦で5万円程度。そのほかの費用として、レジャー費・交際費ですが、地域のコミュニティセンター(文化センターとスポーツセンターの複合施設)を利用すれば、身近なところで安く遊べます。日本と同じ生活をしようとしたり、観光客と同じように遊んだりしようとすると割高になりますが、現地の人と同じようなものを食べ、同じような場所で遊んでいるぶんには、かなり割安に暮らせるのです。海外ロングステイという暮らし方は、充実したセカンドライフを送るひとつの手段だと思います」
(更新日:2006年07月26日)
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