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退職金あれこれ

人気FP2人が一刀両断! あなたの退職金でどこまでセカンドライフの不安を解決できる? 〜介護が必要な老親のサポート あなたはどうする?編〜

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セカンドライフを穏やかに過ごすためには退職前にライフスタイルの具体的なイメージと 「何を大事にするか」の優先順位をつけることが大事です

プロフィール

深野康彦さん

深野康彦さん

(有)ファイナンシャルリサーチ代表。金融資産運用設計を得意とするファイナンシャルプランナー。資産運用や家計管理の大切さを広めるため、新聞やマネー誌、経済誌などに積極的に執筆と取材協力を行っている。セミナー講師、ラジオパーソナリティとしても活躍中。

プロフィール

畠中雅子さん

畠中雅子さん

新聞・雑誌・インターネットなどに20本を超える連載やレギュラー執筆を持つほか、セミナー講師、講演活動を行うファイナンシャルプランナー。3児の母として、生活実感あふれるマネーアドバイスに定評がある。著書は「教育貧民」(宝島社)、「なぜか幸せな人のお金のルール」(幻冬舎)ほか。

わからないことを放っておかない
聞きにくいお金のことは今のうちから明らかにしておく

深野さん:Yさんに限らず、定年退職を迎える前にセカンドライフの生活と不安の洗い出しをしておくことをおすすめします。洗い出した結果、不安の原因は何なのか、家計の支出はどうなるのか、また不測の事態が起きた場合はいくらかかるのかを明らかにしておく。課題がはっきりすると、準備するべきことが浮かび上がってきます。聞きにくいかもしれませんが、まずはそれぞれのお母さまと、率直に話し合われたほうがいいですね。年金額、預貯金を含めた金融資産、親御さんが自宅を売却したときの相場など、一つひとつを明らかにしていきましょう。特に「備え」としての医療保障の有無がこれからの生活を左右すると言っても過言ではありませんので詳細を確認してください。

畠中さん:そのとおりですね。「どうしよう…」と立ち止まるのではなく、自分の手で情報を集め、わからないところはプロに相談して、解決のための準備を始めてほしいですね。たとえば、介護に関して言えば、首都圏の自立型有料老人ホームの入居一時金は平均で3,000万円を超えていると言われています。でも介護専用タイプだと、500万円など、数百万円単位で入所できる施設もある。ケアハウスやグループリビングだともっと初期費用が抑えられます。最近の施設は充実していますから、今のうちから資料を取り寄せたり、近くの施設を見学しておくといいかもしれません。また、首都圏では特別養護老人ホームは何百人待ちというケースもありますが、地方では比較的に待機の期間が短い施設も探せる可能性がありますので併せて検討しておくといいと思います。

親の介護のために、どれくらいのお金が必要かを
今のうちから洗い出し、現実的な解決法を見つけておく

畠中さん:Yさんは、もしも親御さんが要介護になったならば「自分が全額負担しないと…」と不安になっています。けれど、親御さんは本当にそれを望んでいらっしゃるのでしょうか。本人は友人・知人の多い、住み慣れた土地で過ごしたいと思っているかもしれません。そこをきちんと確認しておかないと。もっと言えば、親御さんたちは将来を見越して、経済的な準備を十分にされているかもしれません。現在住んでいる自宅が段差などが多く高齢者には不自由な造りになっていたら、「高齢者向け返済特例」を活用してみる手もあります。これはバリアフリーにするなどのリフォームを対象とした上限500万円までの融資で、返済は月々の利息のみ。死亡時に相続人が支払うか、不動産を売却して元金を返済します。こうやって可能性を一つひとつ確かめていくと、親の年金で入れる高齢者施設に入居するという考えもY家の資産状況からは現実的かもしれません。

深野さん:親御さんの年金で入れる施設を探すという意見に賛成ですね。「親のために…」という気持ちはわかりますが、自分たちが生活できなくなってしまっては意味がありません。Y家の場合、このまま預貯金が増えないと仮定して、退職時の金融資産は約3,000万円。たとえば、親御さんの支援のための費用を500万円、夫婦二人の「もしもの時」の費用が1,000万円と決まったら、3,000万円−500万円−1,000万円=1,500万円。この1,500万円がYさんの自由に使えるお金。Yさんが定年前にするべきことは、この自由なお金を算出しておくこと。そこからセカンドライフの退職金運用がスタートします。

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