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高齢期の住まい編

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共生型住宅 仲間と支え合って暮らす
完成まで数年・相続問題…課題も

高齢期の住まいとして、「共生型」が注目されています。プライバシーを保ちながら、顔が見える関係を築き、支え合って暮らす住宅です。最近は食事や医療のサービスを受けられる物件があります。ただし課題もあるようです

※クリックすると、拡大します

茨城県龍ケ崎市に今月末完成する4階建てマンション「龍ケ崎シニア村」は「コーポラティブ方式」で建てられた。入居希望者が建設組合を作り、設計から工事契約まで自分たちで行う。29世帯42人全員が50代以上だ。千葉県我孫子市の今美利隆さん(56)夫妻が「分譲マンションと有料老人ホームの中間の住まいを」と計画した。

1階には共用の食堂や大浴場、デイサービス施設を作り、生活の一部を共有する「コレクティブハウス」の要素も。どの家からも隣の家のベランダに入れる。何より計画段階から顔見知りになり、入居後も助け合いが期待できる。「プライバシーと自由を保ちながら、ある程度のおせっかいは老後の支え合いに必要」と今美さん。中心価格帯は2400万円。

シニア村のような建物は「共生型住宅」と呼ばれる。NPO法人「共生のすまい全国ネット」は(1)計画や運営への参加(2)共同での食事や活動(3)隣人が自立を助けるなど生活上必要な福祉がある、を条件にあげる。

「ただし、実現には課題も多い」と、協力した「全国コープ住宅推進協議会」の中林由行事務局長。シニア村の場合、完成まで5年以上。関心は高いが、入居に踏み切る人は少ない。人が集まらなければ、土地や工事の契約も難しい。区分所有権が発生すると相続問題などで、コミュニティーが崩れる危険性がある。

この解決法として、04年に奈良県に完成した「コミュニティーハウス法隆寺」は入居者が出資して株式会社を作った。建物は会社が所有し、入居者は賃貸契約を結ぶ。出資金は必要面積を28平方メートルとして1人750万円に設定。超える分は、各自負担した。地代や共益費は1人月約2万円。株は譲渡も可能だが、入居が前提で会社が審査する。

土地はJAから声がかかった。「増資で1億円になった資本が信用につながった」と代表取締役の向平(すすむ)さん(69)は振り返る=表。

一方、コレクティブハウスに高齢者が集まって住む「グループリビング」は賃貸が中心。「共生のすまい全国ネット」によると、全国で約70あり、事業者は個人からNPO、企業まで幅広い。

9月にできた東京都狛江市の「狛江共生の家」は地元NPOが作った。家賃は月8万円と12万円。健康相談サロンを地域に開放、食事は地域住民が参加して担う。全国ネットの岡本健次郎事務局長は「建物内で閉じずにいかに地域とのつながりを持たせるかがカギ」という。日本女子大学の小谷部育子教授は「受け身では老人ホームと一緒。居住者自身が住環境を作るとの意識が必要です」と話す。

私の場合

病気やケガの対応も

シルバーハウジングに住み6年になります。生活援助員や緊急通報サービス、平日午前9時のモーニングコールなどはありがたいのですが、いざ病気やけがをした時が不安です。骨折で入院された方が一時的な認知症で直接老人ホームに転居されました。周りが知ったのは家財があわただしく運び出された半年も後。もし家事援助やヘルパー、私たち近くのものでお世話すれば、かつての暮らしを取り戻されたのではと思うと残念でなりません。自立できなくなっても支えがある住まいであればと思います。

(大阪府 女性 73歳)

グループリビングを選択

子どもたちが巣立ち、母の介護に明け暮れた日々が終わって1人の生活が始まった時、今後を思うと何もかも不安でした。そんな時、新聞で知ったのが「グループリビング」。100歳まで支え合って暮らすとの理念が、ずっと考えていた老後の住まいだと思い、引っ越しをして2カ月がたちました。入居者の皆さんとリビングでの食事やだんらんを楽しみ、心配だった人付き合いもうまくいきそう。思い切って決断してよかったと、「助け合いながら自立」の毎日を安心して暮らしています。

(千葉県 女性 79歳)

さらに詳しく知るには

「龍ヶ崎シニア村」のホームページはこちら
「コミュニティーハウス法隆寺」のホームページはこちら
コーポラティブハウスの実例や相談など、NPO法人「全国コープ住宅推進協議会」はこちら

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(更新日:2007年10月19日)

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