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永代供養墓

家でなく寺・霊園が管理
個別型・集合型も最終的には合葬に

先祖代々の墓を子孫が守る――。そんな従来のお墓が、少子化や核家族化の影響で変わりつつあります。最近よく耳にするのが「永代供養墓」です。どんなお墓なのか調べてみました。

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「変わるお葬式、消えるお墓」(岩波書店)の著者、第一生命経済研究所主任研究員の小谷みどりさんは、永代供養墓の特徴を「家ではなく寺や霊園が永代に管理する墓です。ただ『永代』は『永久』ではない。今は住職がいない寺が増えていますし」と話す。

永代供養墓は(1)個別型(2)集合型に分かれる。個別型は、墓や納骨堂の「個室」に、骨つぼごと安置されるのに対し、集合型は寺や霊園の「大部屋」に骨つぼごと安置される。どちらも約10〜30年後に、最終的には骨つぼから出され、ほかの人たちのお骨と一緒に、地下に埋められる(合葬)=図。最初から合葬にする方法もある。

「一般に、個別型の方が料金が高いが、知り合い同士でお墓に入ることができ、亡くなった方のお骨の前でお参りができるメリットがある。一方、集合型は料金は安いが、どのお骨がどこにあるかわからない」と小谷さん。墓石販売大手「メモリアルアートの大野屋」(東京都)によると、料金は約10万〜200万円と、ばらつきがある。

NPO法人永代供養推進協会(東京都)は全国に永代供養墓は約千カ所あると推定する。寄せられる相談は年間千件近い。お骨を数年自宅に抱え安置場所に困っている人や、先祖代々の墓を引っ越し(改葬)したいと考えている人たちからだ。「娘しかおらず、墓守がいない」「独身だがどうしたらいいか」など、生前の相談も増えている。

永代供養墓に入るため、先祖代々の家墓とお骨を撤去する場合は、菩提寺(ぼだいじ)との関係を解消し、市区町村から改葬許可証を発行してもらうなどの手続きが必要だ。この時に「菩提寺から法外な料金をふっかけられた」という相談も協会に寄せられるという。

墓の無料紹介などをする「葬儀サポートセンター」(東京都)には「永代供養と言いながら50年の期限付きだった」など、永代供養の年数に関する相談が持ち込まれる。また、「三十三回忌まで骨つぼごとお骨を安置」という寺では、2年間自宅で保管して納骨した場合、骨つぼで安置できるのは30年しかないことも注意しておいた方がいい。

寺や霊園は様々な取り組みをしている。手元供養協会長の山崎譲二さんによると、将来同じ永代供養墓に入る人たちで交流する寺や、何年かごとにお骨をまとめて粉末にして仏像「骨仏(こつぼとけ)」をつくる寺などがある。

永代供養推進協会代表理事の小原崇裕さんは「一番大事なのは、お寺や霊園が、将来にわたりちゃんと供養してくれるかどうか。住職自身が自分のお骨を分骨して、永代供養墓に入れる寺なら信頼できるが、隅っこに形だけ作っているような寺はよくない。現地に足を運び、できれば住職に会ってから決めてほしい」と話す。

私の場合

墓がなくなるのは寂しい

父は亡くなりましたが、80歳を超えた母は健在です。横浜市の菩提寺には、父方の先祖からの墓があります。ただ私には子どもがいないので、その墓は私の没後13年たつと撤去され、永代供養墓に合祀(ごうし)されることになりました。母が亡くなったら、そこに入ってもらおうと思っていました。でも、母が「自分の墓がなくなるのは寂しい」と言い出したので、母の地元である秋田県の村にある共同墓地に墓を建てました。将来は、父方の先祖のお骨も秋田に移したいと思います。

(川崎市 中学教諭男性 54歳)

本家の納骨堂に納めたが

3年前に父が他界して初めて、墓の問題が持ち上がりました。事前に準備していなかったので、どうしたものかと思っていたら、父が生前に「本家の納骨堂に自分の骨を入れてほしい」と遺言を残していたらしく、初命日に無事に納骨を済ませました。今は本家の方に、毎月父の分も含めて供養してもらっているが、スペースに限りがあるため、将来は他に墓を設けなければならないと考えています。子どもがいないので、選択肢の一つとして、永代供養墓を考えています。

(熊本県 主婦 43歳)

(更新日:2007年12月07日)

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