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1968年メキシコ大会


1968年のニュース

ライフル男を逮捕 静岡・寸又峡温泉 金嬉老事件


写真
立てこもる金嬉老容疑者

静岡県棒原郡本川根町の寸又峡温泉「ふじみ屋」にろう城5日目のライフル男、住所不定無職金嬉老容疑者(41)は24日午後3時24分、静岡県警特捜本部員に逮捕された。

金容疑者はその直前、静岡県警本部長に人質の男性(26)を返すと連絡した。そのあと金容疑者が玄関から部屋に引き返そうと背を向けたとたん、記者団にまぎれこんでいた清水署の刑事課長ら6、7人が一斉にとびかかり、乱闘となった。金容疑者はこのときライフルなどを持っておらず、しばらく格闘のすえ両手足に手錠をかけられ取り押さえられた。

旅館の中に残っていた6人の人質は今までの疲れも忘れたかのように、旅館の前に一斉に飛び出し、「よかった、よかった」と抱き合って喜んだ。かたくなに「火薬庫」の中でろう城を続けていた金容疑者も、逮捕の瞬間はあっけなく、わずか5分間の勝負だった。

金容疑者に対する韓国人グループらの連続的な説得工作は24日朝も続けられ、県警本部長は静岡放送やNHK静岡ローカルを通じて再度の呼びかけを行った。北朝鮮系の人を含めた文化人グループ5人が、24日午前3時から金容疑者を囲んで明け方まで話し合い、「朝鮮人軽視の問題は日本人全体の社会的責任だ。こうした問題は堂々と法廷で主張すべきで、そのためにも自首したらどうか」と強く反省を求めた。金容疑者は「自分はどうしても自首したくない」と言いながらも、感激して泣いたという。

(1968年02月24日)

  ※68年2月24日の朝日新聞夕刊の記事をもとにしました。地名など固有名詞は当時のままとしましたが、個人名などは一部省略し、呼称に「容疑者」をつけました。
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