「国際反戦デー」の21日、東京では労働者や学生による集会、デモが各所で開かれたが、集会、デモが許可されなかった反代々木系全学連は、各派ごとに国会、防衛庁、新宿駅に暴力デモを行い、新宿駅周辺で繰りひろげられた学生と一部群衆の騒動に警視庁は22日午前0時15分、騒乱罪を適用した。適用後も、午前1時すぎまで学生や群衆数百人が駅周辺で警官隊と対立をつづけた。
適用に踏み切ったのは、新宿駅構内の3-6番ホームで学生や群衆がベンチなどを破壊し、ホームの上で放火、さらに南口改札付近でも同じように放火、これが建物の2階に延焼し、付近にいた国鉄職員二十数人が煙にまかれ、その救出が困難となるなど不穏な状況が発生。国鉄職員や付近の住民にきわめて不安な心理的影響を与えた、と判断したためである。この騒乱罪適用により、午前1時現在、適用前の分を合わせ計562人が逮捕された。
中核、社学同ML、国際主義派などの約1000人は国電・御茶ノ水駅付近で集会、デモを繰り返したあと国電で代々木駅に下車、ホームから線路づたいに新宿駅へ突入した。そのころには駅周辺に1万人以上のヤジ馬がつめかけ、電気も消えた大混乱の中でデモと機動隊の実力行使が深夜まで続いた。
午後8時半すぎには鉄製のサクをこわしてはいった学生とヤジ馬が東口から西口にかけて線路上いっぱいにひろがり、石を拾ってホームの上にいた機動隊に激しく投石。構内の建物や停車中の電車のガラスなどをこわし、電車のシートを持ち出した。その後、午後11時半、荒れ狂った学生たちはシートに火をつけた。階段の屋根とホームわきにとまった電車をこがす火に、群衆が手をたたいて喜ぶという風景もあった。火はようやく22日午前0時すぎ消し止められたが、手のつけられぬ状況が続いた。
●中央線、全面運休へ
国鉄本社は新宿駅の被害状況などを検討した結果、同駅の点検が完全に終わるまでは電車を動かすことは危険と判断、22日朝、中央線は地下鉄東西線を経由する一部電車を除き、全線を全面運休することを決めた。山手線は池袋―東京―大崎間で折り返し運転する。総武線は御茶ノ水駅で折り返し運転をする。
●全員逮捕の方針 国家公安委員長
赤沢国家公安委員長は21日の新宿駅周辺の学生デモに対し、騒乱罪を適用したことについて、次のような談話を発表した。
警視庁から22日午前0時15分、騒乱罪の適用に踏み切ったと連絡を受けた。適用しないですむように努力してきたが、学生が新宿駅の構内に放火し、信号機を破壊するなどし、22日の始発電車がいつになるかわからぬような状態となったため、この状態は一刻も猶予できないので、全員逮捕の方針で捜査を行う。
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