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金メダル獲得3個にとどまる 頼みの篠巻、予選で消える


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柔道中量級の決勝戦。苦戦の関根忍選手(左)は呉選手(韓国)を果敢に攻めて優勢勝ち

柔道の無差別級に期待の篠巻政利(新日鉄)が登場した。篠巻は1回戦、オジェダ(スペイン)を軽く優勢勝ちでくだし、2回戦もガリナ(アルゼンチン)に一本勝ちしたが、3回戦でグラーン(西独)に敗れた。グラーンも4回戦で負けたため、篠巻は敗者復活戦に回るチャンスを逸した。一方、2階級制覇をめざすルスカ(オランダ)も3回戦でクズネツォフ(ソ連)に敗れる波乱。

世界選手権無差別級2連勝の篠巻は、期待を一身に集めて「柔道世界一」を争ったが、日本は東京五輪に続いて、また無差別級のタイトルを外国へ持って行かれてしまった。日本柔道の金メダルは6個のうちの3個に終った。

9日の柔道無差別に予選試合で敗れるという大番狂わせのあと、日本選手団の控室は沈痛な空気に包まれていた。篠巻選手がベッドにあおむけにマッサージをしている。ほかの選手たちは声をかけるのがためらわれるように重苦しくおしだまっている。そこへ次のクズネツォフ―グラーン戦を見終わった神永コーチが戻ってきた。「ダメだった」とひとこと。控室の空気が一段と重苦しくなった。このひとことは、クズネツォフが勝ったため篠巻が敗者復活戦にも出場する資格がなくなったことを意味した。

(1972年9月9日)
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