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東京・銀座の道路わきで4月25日夜、1万円札の束がぎっしり詰まったふろしき包みがみつかった。届け出を受けた本所署が、この包みを日本銀行本店に送って確認したところ、中身は1万円札ばかりで合計1億円であることがわかった。所有者はだれか、何のための金か、もし落とし物とすれば、なぜ落とし主が届け出ないのか、など本所署も真相をつかみかねており、前例のない「高額落とし物事件」はミステリーじみたナゾに包まれている。本所署は、とりあえず拾得物として保管、持ち主の発見につとめている。
古いお札を紙封に なぜか届け出なし
この1億円の包みを発見したのは東京都墨田区のトラック運転手の男性(42)。この日午後6時ごろ、仕事でトラックを運転、横浜市まで言った帰り、中央区銀座3丁目10ノ4、新井ビル前の昭和通りで、ガードレールの上にのせてあったふろしき包みを見つけた。新聞紙の包みか何かと思って運転席から降り、この包みをトラックの荷台にのせ、そのまま自宅に帰ったという。
ところが、帰宅して家族の前で包みをといてみたら、中身は1万円札ばかりの束だった。びっくりして、合計いくらかを確認する間もなく、午後7時50分あわてて110番した。
日銀本店監査第一課が確認したところでは、ふろしき包みの中に入っていたのは1万円札ばかりで、きっちり1億円あった。百万円ごとに日銀の紙封がしてあり、さらにそれをまとめて1千万円ごとに十文字に紙封が巻かれ、この1千万円束が2列にきちんと並べられ、透明のビニールにくるまれていた。
包みの中の1万円札は古い札ばかりで、連続番号にはなっていない。このため本所署は、一般の市中銀行から集まった古い紙幣を日銀が鑑定、まだ使えるものを束ねて再び市中銀行に出した、とみている。札束の上には今月24日付の日本経済新聞夕刊と、同日付の株式新聞が乗せてあった。
同署の話では、落とし主が6カ月と14日たっても現れなければ、1億円は全額が拾い主のものになるし、落とし主が現れても、規定では5-20パーセントを拾い主が謝礼としてもらえることになっている。
目が飛び出るようなこの大金は、そっくり、洗いざらしの古びたふろしきに包まれ、男性の話では、ガードレールの支柱の上にちょこんと乗っけられ、この包みからは古新聞の端がはみ出ていた。見た目には「ゴミ」の風情だったせいか、通行人たちは、それまで目もくれなかったようだ。
男性は、本所署員に「中2の長女と小6の次女が入っている子供会が、廃品回収で朝会の費用づくりをしていたのを思い出し、古新聞を持って帰れば、少しでも役に立つのではないか、と思って持ち帰った。開けてみたとき、とっさには信じられず目を疑った」と話していた。
1千万円ずつの札束を巻いている紙封には、「芝発3-8 B8 上55 54・2 47 ○○○」などと印刷されており、本所署は、これらの記号からこの現金が日銀からどのような経路で市中に出回ったのか、などについて確認を急いでいる。また、札束のわきには「54・12・14 本店」と印刷された用紙が入っていたことから、昨年12月に日銀から市中銀行に流された、とみている。





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