![]()
11月4日行われた米大統領選挙で、共和党のロナルド・レーガン候補(前カリフォルニア州知事)が現職カーター大統領(民主)に”地すべり的勝利”をおさめ、第40代大統領への就任を決めた。レーガン氏は直前までの接戦の予想を覆し、同日夜(日本時間11月5日午前)の開票初期から全米の大工業州や同大統領の地盤である南部諸州で圧倒的な強さをみせた。引き続くインフレや高い失業率、国際社会での米国の威信低下といった現状に対する不満は有権者に変化を求めさせた。保守化の波もレーガン氏に有利に作用したことは疑いない。ジョージ・ブッシュ副大統領候補(元中央情報局=CIA長官)とのコンビによるレーガン政権は、来年1月20日正式に発足する。敗れたカーター大統領は4日夜(日本時間5日午前)、敗北を認め、レーガン氏に当選祝福の電話をかけた。
4年前、フォード大統領(共和)の再選に立ちはだかったカーター氏は、自らの再選も果たせなかった。選挙で選ばれた現職大統領の敗北は、大恐慌のさなかの1932年、フーバー共和党大統領がフランクリン・ルーズベルト民主党候補に負けて以来。米国を取り巻く情勢の複雑化、変化の速さなどによる大統領職のむずかしさなどが、ひとりの指導者による長期政権を困難にしている兆候とみられる。
選挙関係者は4日の朝まで、投票率が低くとどまることを予測していたが、実際の有権者の出足は一部の雨天にもかかわらず、かなり好調だった。時差の関係で西部諸州ではまだ投票が続く米東部時間同日午後6時(同5日午前8時)から開票が始まり、ABC、NBC、CBSの米三大テレビ網は早々とレーガン氏の「実質的勝利」を予測、NBCは午後8時15分(同午前10時15分)にレーガン氏が当選に必要な選挙人(538人)の過半数270人を獲得して当選と速報した。
勝敗のカギを握るとみられたニューヨーク、ミシガンやイリノイ、オハイオ、テキサス、カリフォルニアなどの九大工業州をレーガン氏が完全に押さえ、選挙人の獲得を確実にしたためだ。開票の中間集計で一般支持率はレーガン氏51パーセント、カーター氏43パーセント、アンダーソン候補(無所属)5パーセントとなっている。しかし、選挙人獲得レースでは差は大きく開き72年のニクソン再選時以来の「地すべり的大勝」となった。
レーガン氏の勝因としては、(1)伝統的な民主党支持層であるブルーカラー労働者、組合員の間で予想外の食い込みをみせた(2)南部白人層の間で圧倒的な支持を得た(3)有権者の多くが経済的情勢を争点の第一にあげ、これが現職カーター大統領には大きく響いた−などが指摘されている。イランの人質解放問題は大詰めで選挙戦に影を落としたが、結局は時間切れに終わり、かえって国民のざ折感を深めた。
カーター米大統領は11月4日午後9時55分(日本時間11月5日午前11時55分)、ワシントン市内のホテルで、同日行われた米大統領選でロナルド・レーガン共和党候補に敗れたことを認める敗北宣言を行った。
同大統領は、国民の下した審判を受け入れると述べるとともに、すでに1時間前にロサンゼルスにいるレーガン候補に祝福の電話を入れたことを明らかにした。無所属のアンダーソン候補も敗北を認め、レーガン氏を祝福する電話をかけた。





※当サイトの推奨ブラウザは、Windows Internet Explorer6.0以上、Firefox1.5以上、Macintosh Safari 1.3以上、Firefox1.5以上となります。
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.
どらくに掲載の記事・写真の無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
©朝日新聞社
無断複製転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。