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女子柔道 田村亮子が決勝で北朝鮮の16歳に敗れる


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表彰式で握手を交わす田村亮子選手(右)とケー・スンヒ選手

最終日を迎えた柔道で優勝が期待された女子48キロ級の田村亮子(20、帝京大)は、準決勝でアマリ・サボン(キューバ)に一本勝ちした。しかし、決勝では朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)のケー・スンヒを攻めあぐんで、効果を奪われ、バルセロナ五輪銀メダルの雪辱を果たせなかった。

ヤワラちゃんが負けた。

だれもが田村亮子の金メダルと笑顔を信じて疑わなかった。92年のバルセロナ五輪後、積み重ねてきた連勝は84。あと1勝で金メダルだった田村の前に、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)からきた無名の高校生が、大きく立ちはだかった。

決勝前までは、気迫のこもった動きと切れのいい技で相手を圧倒した。準決勝の相手は、強敵サボン(キューバ)。昨年12月の福岡国際女子柔道選手権大会で足を痛められた相手だ。病院に入院している間も考えたのは柔道のことばかりだ。自信たっぷりだったサボンを鮮やかな背負い投げで一本勝ち。

決勝。観客席に嫌な予感が漂う。「強いなあ」。田村の速い動きが止められた。畳で足が滑る。効果と指導で2ポイント取られ、優勢負け。

その瞬間、田村は、5秒ほど座り込んだ。「負けてすいません。相手は力強い選手だった」

バルセロナの表彰台の上で見せた不満そうな表情はなかった。銀メダルをかけられ、両手を振って笑顔でこたえた。1段高い所に立ったケー・スンヒを握手で祝福した。

田村は4年間で大きくなった。そして、言った。「今日まですごく長かった。これからの4年も長いですね」

(1996年7月26日)
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