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1996年のニュース

米大リーグ・ドジャースの野茂英雄投手 ノーヒット・ノーラン


米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手(28)が、コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われたロッキーズ戦で無安打無得点試合を達成した。野茂の無安打無得点は、近鉄時代を通じて初めて。大リーグでは今季ライター(マーリンズ)、グッデン(ヤンキース)に続いて3人目の快挙となった。ドジャースでは昨年のラモン・マルチネス以来で、通算20度目の記録。

野茂は3回以降は二塁を踏ませなかった。結局、許した走者は四球の4人だけだった。

野茂が米大リーグで記録した無安打無得点試合は、このところ3連勝だったとはいえ、投手に不利と言われる球場での大記録。大リーガーはもちろん、米国ファンの度肝を抜き、再び「トルネード」の存在感を強烈にアピールした。

ピアザのサインに、野茂が珍しく首を振った。9回二死。記録達成まであと1人の場面だ。ロッキーズファンまでが立ち上がって、声援を送る。3番バークスのカウントは2―2。「フォークボールで決めたかったから」と野茂。緊張をほぐすようにフーと息を吐き、投げ込んだ110球目は外角にすっと落ちた。バットが空を切る。あっけないほどの記録達成だった。

標高約1600メートルの高地にあるクアーズ・フィールド。気圧が低いため、平地の球場に比べて、打球がよく飛ぶことで知られる。野茂も、過去2回は大量失点でKOされた苦い経験を持っている。おまけにこの日は、雨で試合開始が2時間遅れ、気温が10度まで下がる悪コンディション。だが、野茂は考えた投球で、勝利どころか「大リーグ史上でも最高ランクの快投」(ラッセル監督)をやってのけた。

 昨年はトルネード投法と奪三振で、「NOMO」ブームを巻き起こし、ナ・リーグの新人王に輝いた野茂。今度は「投手の勲章」である大記録で、大リーグ史上に名前を刻んだ。

(1996年9月17日)


※96年9月19日付の朝日新聞朝刊の記事をもとにしました。

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