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1996年アトランタ大会


1996年のニュース

将棋の羽生善治名人 七冠達成


写真
七冠を達成、対局をふり返る羽生善治名人

将棋の羽生善治名人(25)が史上初の「七冠独占」を達成した。谷川浩司王将(33)に羽生名人が挑戦した第45期王将戦7番勝負(毎日新聞社など主催)の第4局が山口県豊浦町で行われ、82手までで羽生名人が勝ち、第1局から4連勝でタイトルを奪取した。この結果、竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王、王将の公式7タイトルをすべて占めた。

羽生名人は1989年、19歳で竜王を獲得し、当時の最年少タイトル保持者となった。以後も朝日新聞社主催の全日本プロ将棋トーナメントなどで大活躍。昨春にも七冠制覇をかけて谷川王将に挑んだが、3勝4敗で敗れた。

羽生名人はこの1年間、過密な日程をものともせず8割を超す驚異的な勝率で勝ち続けた。昨年もやはり同じ王将戦で七冠に挑みながら惜敗。「七冠再挑戦は難しい」との周囲の見方など知らぬげに、各タイトルを次々と防衛し、最後は昨年、七冠を阻んだ当の谷川浩司王将を4連勝で圧倒して強さを見せつけた。

谷川王将が負けを告げると、和服姿の羽生名人は深々と頭を下げた。「夢の七冠」を成し遂げた羽生名人は唇をとじ、盤上をじっとにらみつけている。七冠のことを聞かれると、「棋士として大きな目標を達成できて非常にうれしい」

羽生名人の再挑戦までのハードルが低かったわけではない。ほかの棋士からのマークがいっそう厳しくなったし、世間の注目というプレッシャーは昨年度にも増して強まった。

「人生の経験と将棋には関係がない」と言い切り、棋譜の管理をパソコンでする現代的な棋士でもある。テレビCMへの出演、天皇主催の園遊会に招かれたり、女優の畠田理恵さんと婚約したりなど、話題も多く、将棋を知らない層にもファンを広げた。

(1996年2月14日)


  ※96年2月15日付の朝日新聞朝刊の記事をもとにしました。

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