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2000年のニュース

ロケットM5の打ち上げ失敗 宇宙開発に打撃


写真
打ち上げられたM5ロケット=2000年2月10日、鹿児島宇宙空間観測所で

文部省宇宙科学研究所は10日午前10時30分、鹿児島県内之浦町の鹿児島宇宙空間観測所から、固体燃料ロケットとしては世界最大級で国産のM5の4号機を打ち上げた。だが、第1段エンジンにトラブルが生じてロケットの姿勢が変わり、搭載していた宇宙研のX線天文衛星「アストロE」を、予定通りの軌道に乗せることはできなかった。同日正午現在、衛星の位置は確認できないでいる。昨年11月には、宇宙開発事業団がやはり国産の主力ロケットH2の8号機の打ち上げに失敗したばかり。日本の宇宙開発にとって大きな打撃となりそうだ。

衛星を含む打ち上げ総費用は約184億円。4号機は全長約30.7メートル、直径約2.5メートルで総重量約140トン。宇宙研によると、打ち上げの約42秒後に第1段のエンジンの内圧が下がった。

ロケットの姿勢が上向きになり、予定の軌道を外れた。第2段、第3段の燃焼で軌道修正を図ったが、予定していた軌道をはるかに下回る高度約100キロにしか衛星を投入できなかった。

M5は3段式で、大型の科学衛星を打ち上げるため、宇宙研が6年がかりで開発した。97年2月に初めて打ち上げに成功。今回は一昨年7月の3号機に続き3回目の打ち上げで、アストロEを高さ約550キロの円軌道に運ぶ計画だった。

アストロEは現在運用中の「あすか」に続く日本で五番目のX線天文衛星。宇宙でX線望遠鏡を伸ばすと、長さは6.5メートルに達し、宇宙研で最大の衛星だった。

<日本の宇宙開発の主な失敗>
1995年1月 宇宙科学研究所のM3S2ロケット8号機が回収型衛星「エクスプレス」の軌道投入に失敗
1997年6月 宇宙開発事業団の地球観測衛星「みどり」の太陽電池パネルが破断し、機能停止
1998年2月 宇宙開発事業団のH2ロケット5号機が通信放送技術衛星「かけはし」の静止軌道への投入に失敗
1998年12月 宇宙研の火星探査機「のぞみ」の惑星間軌道への投入に失敗。火星到着が4年遅れ
1999年11月 宇宙開発事業団のH2ロケット8号機が運輸多目的衛星の打ち上げに失敗

(2000年2月10日)

  ※00年2月10日の朝日新聞夕刊の記事をもとにしました。

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