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競泳
中村真衣、日本新で「銀」 |
シドニー五輪第4日は18日、21競技が行われ、日本勢は競泳女子100メートル背泳ぎの中村真衣(中大)が1分0秒55の日本新で銀メダルを獲得した。
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攻め抜いた。逃げなかった。挫折から始まったストーリーは、さらに数々の挫折に磨かれて、シルバーの輝きを、今、放つ。
中村真衣が背泳ぎを始めたのは小学校6年生。4歳からスイミングスクールに通っていた。バタフライの選手養成コースに進んだが、この種目は練習がきつい。「背泳ぎに変わらせてください」。泣いて竹村吉昭コーチに頼んだ。最初のつまずきが、しかし、中村を変えるのだ。「子供だといっても、もう、逃げられないじゃないですか」。五輪への道がそこから始まる。
アトランタ五輪には高校2年で出場した。メダルを期待された。1分2秒33で4位だった。自己記録を更新していれば、メダルに届いた。「4位自体がまぐれです。五輪に出ることで満足してしまっていた」。あふれた涙で彼女は、また強さを手にいれた。
雪辱のシドニー。世界ランク1位のタイムを持ちながら、再び試練が襲う。7月から腰痛を抱えた。最後の最後には、プレッシャーに押しつぶされそうになった。前夜はほとんど眠れず、午前5時半にベッドを出た。レース直前、手が震えた。ゴーグルを落とした。「落ち着こうと周囲を見た。でも、だめだった」
それでも、彼女は攻め抜いた。29秒17でターンする。首位。水中にもぐる後半のバサロ。ドルフィンキックを9回。制限の15メートルぎりぎりまで、浮き上がらない。自らの心肺機能を信じての、かけだった。
実はレース中にもアクシデントに襲われている。前半に1度、後半にもう1度、左手をコースロープにぶつけた。「暗くて、コース取りがうまくいかなかった」。手の甲が赤くはれた。
ラスト10メートル。4コースのモカヌ(ルーマニア)が来る。並ばれた。「抜かれた瞬間は見えました」。ゴール。1分0秒55はモカヌと0秒34差。しかし、自らの持つ日本記録を0秒23更新した。
「金、銀、銅がどうの、じゃなく。精いっぱい泳げたから気持ちいいです」。表彰台から降りて、こらえきれずにあふれるものがあった。自分との戦いを制した、勝者の涙だった。
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