スウェーデンの王立科学アカデミーは10日、2000年のノーベル化学賞を筑波大の白川英樹名誉教授(64)、米カリフォルニア大サンタバーバラ校のアラン・ヒーガー教授(64)、米ペンシルベニア大のアラン・マクダイアミッド教授(73)の3人に贈ると発表した。業績は「伝導性ポリマーの発見と開発」。伝導性ポリマーは電気を通すプラスチック。3人は世界で初めてこのポリマーをつくることに成功した。日本人のノーベル賞受賞は1994年の文学賞の大江健三郎氏に次ぎ9人目。化学賞は81年の故福井謙一博士に次いで2人目。賞金は総額900万クローネ(約2億円)で、受賞者3人で等分する。
プラスチックは金属とは違い、ふつうは電気を通さない。白川名誉教授らは、プラスチックに手を加えると、電気を通す性質(伝導性)をもつようになることを見つけた。プラスチックは、規則的な構造をもった、長い鎖状の「ポリマー」とよばれる高分子。これが電気を通すには、ポリマーの中で炭素原子が規則的に並んでいるなど、一定の条件がそろっていなければならない。白川名誉教授ら3人は70年代の終わりに、ポリアセチレンというプラスチックのフィルムを化学的に処理して、伝導性をもたせることに成功した。
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