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どらくスペシャル

先人の知恵 発酵と健康食でヘルシーライフ
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Vol.1 沖縄・大宜味村で聞く「長寿を生む食のチカラ」

塩麹の流行で改めて注目が集まる発酵食や保存食。そんな各地に伝わる健康食の魅力を訪ねるシリーズを3回にわたってご紹介します。ヘルシーな簡単レシピはぜひ作ってみて下さい。

長寿の里・大宜味村を訪ねて

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村のすぐ近くに美しいビーチが広がる

東京ではまだダウンジャケットが必要な冬のさなか、桜咲く春の沖縄本島北部・大宜味村(おおぎみそん)に出掛けた。人口3500人、芭蕉布やシークワーサーの里として、そして元気に働くおじぃ・おばぁが多い「長寿の里」として知られている。

那覇から90キロ近く離れたこの静かな海辺の村に、昼どきともなると大型バスが次々と横付けされる小さな食堂「笑味の店」がある。

少しも無駄にしない保存の智恵

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自宅を改装するところから始めた「笑味の店」は手作り感いっぱい

「沖縄には保存食ってあんまりないんですよ。発酵させても、すぐ腐っちゃうでしょ」

店主の金城笑子さんに事前に電話で取材主旨を説明すると、すぐに言われてしまった。だが続けて、「新鮮な食材を残さず丁寧に頂く。そんな工夫ならたくさんありますよ」

それが保存食や健康食につながっている、という。それはぜひ詳細を、というわけで、お話をうかがうことにした。

「沖縄は季節の食材は豊富です。でも暑くて湿気もあり保存がきかないので、すぐ食べられない魚は海で塩水を使って加工し、肉は塩漬けなどにします。保存用の調味料、特に味噌は盛んに作られていましたよ。今もお年寄りは、何かと味噌で味付けしますね」

味噌やサツマイモのデンプンを絞ったかすを発酵させ粉にしたものなど、発酵食材も保存用に発達してきた。

保存食の智恵の数々を紹介

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左は「笑味の店」で提供するタピオカのアンダギー

金城さんの著書「おばぁの畑で見つけたもの―土と海と人が育てた沖縄スローフード」には、地元のおばぁから聞いた保存食の智恵の数々も紹介されている。女たちが海辺で採る小魚や貝、小さなカニは干して粉にしたり塩漬けにしたりして保存し、汁物や野菜炒めにダシとして投入されカルシウム源となる。大根やそら豆などの野菜、もずくやいばらのりといった海草も乾燥や塩漬けで保存され、前述のサツマイモの粉はおいしいアンダギー(ドーナツ)に変身する。

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大根は大宜味の名産。切干し大根は伝統の保存食

「貧しかったし、台風で流通もすぐに止まるからでしょうねえ」と金城さん。食材が傷む前に無駄なく頂くというのは昔からの習慣で、特に分かりやすいのが豚だ。沖縄料理のことを「肉が多い」「油っこい」と敬遠するナイチャー(内地の人)も多いが、元来豚肉は大変なごちそう。盆・正月などハレの日に豚をつぶし、柔らかく煮込んだラフテーや耳を蒸したミミガーなどに仕立てる。残った肉はスーチカー(塩漬け)、アンダンスー(肉味噌)、ハンチュミ(肉でんぶ)などに姿を変え、ラードも壺に入れ大切にしまわれる。普段は一汁一菜、畑や海の幸が食卓の主役だ。

沖縄では食は「クスイムン(薬もの)」と言われたという。シンプルな食卓で栄養バランスをしっかりとる、医食同源の考えが非常に根強い。「笑味の店」が注目されるのは、味はもちろん、そんな伝統食と地野菜にこだわった料理を提供しているからだ。


先人の知恵が生きるヘルシーレシピ

イカのうっちんマース煮

[材料]
・ムラサキイカ…250g
・シママース(島の塩)…小さじ1/2
・水…大さじ3(目安)
・うっちん(秋うこん粉)…小さじ1
・サラダ油…小さじ1


[作り方]

1.イカは3×5cmの大きさに切り、鹿の子の切り目を入れる。

2.サラダ油で1を炒め、弱火にして塩とうっちん粉、そしてイカが煮えるくらいの水を加え炒め煮に。水分が蒸発してカラカラになったら出来上がり(熱を加えすぎると硬くなるので注意)。

魚を塩で煮るマース煮は沖縄の伝統料理法。基本は魚に水とシママースを加えてフタをして、返したりせず10〜15分程度煮るだけの簡単料理で、サバなど脂ののった魚でも美味。

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