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どらくスペシャル

冬の味覚@築地
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クエ  - 幻の魚クエ 究極の味を引き出す目利きと熟練の技 -

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新進気鋭の料理店長がクエを語る

四谷の荒木町の路地にひっそりとたたずむ「鈴なり」。ここは、席数19の小さな構えながら、クエ料理を楽しむことができる店だ。フグ、すっぽん、クエがこの店の三大素材である。

九州出身の料理長の下で修行

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今日の料理の仕込みをする村田さん。「ニンジンむいているだけですが」と笑う
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フグの皮を切る村田さんの手元。フグはクエと並ぶ「鈴なり」の看板料理だ

主人の村田明彦さん(32)は、18歳から「なだ万」で修行し、2005年12月に独立した。「なだ万」での修行中に、九州出身でクエに詳しい料理長に出会い、みっちり仕込まれたという。「クエは、『なだ万』でも特別な時じゃないと入らない素材。クエにこだわる料理長の下にいなかったら扱えなかっただろう」と村田さんは話す。骨が硬い魚で、刺身にさばくのが難しいこと、締めてから同じ時間がたっていても個体によって身質が異なり、刺身にできるかどうかの見極めが難しいことがその理由だ。

「鈴なり」のクエコースのメニューは、懐石仕立てである。先付け→前菜(ここでクエの煮こごりが組み込まれている)→刺身か湯洗い→鍋→から揚げ→雑炊→デザートとなっている。それぞれにプロならではの技が隠されているが、たとえば鍋。スープはクエの骨でとるが、白くにごらせるのが村田さんのこだわりポイント。沸かしながら酒を足しつつ全体量を減らさないようにしながら3時間煮るという。クエの味を楽しむのが主体なので、まず野菜を入れずにしゃぶしゃぶで食す。白ねぎを入れるとねぎの味が勝ってしまうので、身と一緒に入れないのが理想だ。クエを食べた後に、味のしみこんだスープで野菜を食べる。鍋のあとの雑炊も、米を洗わずに投入し、粘りを残す。すべての作業がクエという素材の良さをいかに引き出すかに収斂(しゅうれん)されている。

仲卸のプロから学ぶことは多い

「鈴なり」の村田さんがクエを仕入れるのは、先に紹介した藤田水産。「かつては、『なだ万』からの付き合いで九州から直送してもらったことがあるが、送られてきてしまうと、悪いものが来ても返却できず、泣くしかない。築地に行って自分の目で見て買うのがいい素材を仕入れるポイントだと今は考えている」という村田さんは、毎日築地に通い、藤田水産にも顔を出す。「藤田さんは知識が豊富で、珍しいものや面白いものを多く扱っている。ずいぶん知らない素材を藤田さんに教えてもらった。こちらからは、お客さんの反応を知らせるが、おいしかったという声を伝えると、本当にうれしそうな顔をしてくれるのが楽しみだ」という。藤田水産でも、毎日クエが手に入るわけではない。村田さんも、クエコースで予約するお客さんには、「1週間以上前に予約を入れてくれ」と頼むという。いつ手に入るかわからないので、来店したお客さんに気楽にお勧めできないのも難しいところだ。おのずと、すっぽんやフグを食べて堪能したお客さんが3度目に挑戦、といったパターンが多くなるという。

編集部耳より情報

こっそり教える自宅でクエを食べるコツ

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アブラの乗ったクエ鍋は、体が温まり、ほかほかになる。
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クエは焼いてもおいしい

高くて、あまり市場に出回らず、あってもほとんど料亭や旅館に行ってしまうというクエ。いったい我々が本物のおいしいクエを家庭で食べることは可能なのか?

それにはどんな条件をクリアすれがいいのか。

その答えは、「人数」と「意欲」だ。たとえば、小ぶりの10キロ程度のクエを築地市場で仕入れるとすれば、10万前後の値段となる。とれる身は鍋であれば30人前、刺身だったら50人前だ。刺身と鍋にし、しかも最後にきちんと雑炊まで食べないとクエの価値はわからない、ということになると、20人くらいの人を集めなくてはならない。そこまでしてクエを食べる、という意欲があってはじめて自宅でのクエパーティーが成立するというわけだ。成立すれば一人当たりのクエの値段は5千円。決して安くはないが、間違いなく本物のおいしいクエを食べることができる。

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ぶつ切りにして鍋に入れよう!

ところで、料理の「腕」は必要ないのだろうか?

藤田さんは「刺身は難しい。ましてや素人が内臓を扱うことはあきらめたほうがいいが、普通の鍋だったら技術はなくても大丈夫。欲張らずにやればできる」と答えてくれた。

※最近は手軽な値段でクエ鍋セットを売っている通販も出てきた。ただし、クエは一皮向いたら、似た魚であるハタと区別をつけることは難しい。本物かどうかの見極めは素人には至難だ。また、極端に量の少ないものや、質の悪いものもある。利用する際はよく店のよしあしを見極め、「安物買いの銭失い」にならぬように注意したいところだ。

藤田水産(屋号はカネフジ)

郵便104-0045

東京都中央区築地4-13-8松し満ビル5階8号

Tel 03-3248-1351 Fax 03-3248-1353

鈴なり

郵便160-0007

東京都新宿区荒木町7番地

Tel 03-3350-1178

(更新日:2007年1月29日)

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