
日本最大の卸売市場である築地市場から、冬の食材についてシリーズでご報告する「冬の味覚@築地」。第3回の今回は、身近な食材「イチゴ」です。かつては砂糖をふりかけてミルクに浸して食べたイチゴ。春を彩る果物の定番のはずが、いつしか冬の味覚に変わっていました。「目からうろこ」だったイチゴ大福。イチゴにはその時々の思い出が詰まっています。築地市場で今、イチゴ業界がどうなっているのか、探ってみましょう。もちろん水先案内人は萩原章史さんです。

子どもたちが大好きなイチゴ。真っ赤でかわいらしく、一口サイズで食べやすい。イチゴは、そのままでも、ケーキにのせてもおいしい人気の食材だ。
しかし、愛らしいその姿が食卓に載るまでには、産地間の熾烈(しれつ)な戦いが繰り広げられている。築地市場から「イチゴ戦国時代――関東VS九州の戦い――」をレポートする。
イチゴ戦国時代に登場する主なイチゴを紹介しよう。最もしのぎを削っているのが、「とちおとめ」「あまおう」「さがほのか」。「とちおとめ」が栃木・茨城を中心とする関東圏で、「あまおう」「さがほのか」は、それぞれ福岡と佐賀の九州圏で栽培されている。それぞれ特徴を持つが、実はルーツは一緒。いわば3種は、「血」のつながった親戚どうしであり、古くはダナーという共通の祖先を持つ、華麗なる一族なのである。

| イチゴの種類 | 生まれ | 主な 活躍期 |
生産地 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| とちおとめ | 1996年命名 | 00年ごろ〜現在 | 関東 栃木・茨城・千葉など |
現在最も収穫量が多い。しかもトップを長くキープしている | 栃木県の品種のほぼ100%がこれ |
| あまおう | 2001年命名 | 04年〜現在 | 九州 福岡 |
宣伝戦略も成功し急速に伸びる。高単価をキープ。 | 福岡県の栽培面積の98%を占める |
| さがほのか | 1998年命名 | 03年〜現在 | 九州 佐賀 |
佐賀県が10年かけてデビューさせた。 | 佐賀県の出荷量の約9割を占める |
| 女峰 | 1984年命名 | 83年〜97年 | 関東 | とちおとめの祖母であり、あまおうの曾祖母(そうそぼ)に当たる | 栃木を中心に栽培されていた。一時は生産量トップに |
| とよのか | 1984年登録 | 85年〜01年 | 九州 | さがほのかの父であり、とちおとめの祖父、あまおうの祖父でもある | 福岡を中心に栽培されていた。一時は生産量トップに |
| ダナー | 登場イチゴの祖先 | 1950年ごろ輸入 | 関東 | 上記いちごはすべて、ダナーの「血」を引いている |


静岡で育った私にとって、イチゴといえば、久能山の石垣イチゴ。制限時間内の採り放題、食べ放題なのですが、今のイチゴみたいに甘くなかったので、まずはイチゴだけを食し、もうこれ以上、食べられなくなってから、一人一箱、アイスクリームの箱で渡される、練乳をつけるのがコツといわれていました。
高価なイチゴをいかにたくさん食べるか? 今思えば、おかしいです。食べ過ぎて、イチゴの酸でお腹をこわす子もけっこういました。昭和らしいイチゴの思い出です。
うまいもんドットコム経営者・萩原章史

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