気候が変わると気候帯も異動する。樹木や草などが種子を飛ばして生息する場所を拡げる速さは、1年で1キロ程度といわれている。植物には生存に適した気候帯がそれぞれにあるため、気候帯の移動にあわせて、植物も移動しなくてはならない。
しかし、急激な気候変動によって気候帯の移動スピードが速くなると、多くの植物が追いつくことができず、行き場を失ってしまう。その結果、植物に依存して生きている動物や昆虫など他の生物も大きな影響を受ける。変化に適応できない場合は絶滅する可能性もある。適応が可能な昇温速度は10年間で0.05℃が限界といわれている。
東京、埼玉の中川や綾瀬川流域で頻発していた浸水被害を解消するために勧められているのが「首都圏外郭放水路」(=写真)。あふれた洪水を、地下50メートルに掘られた全長6.3キロにおよぶトンネルを通して江戸川に逃す仕組み。写真は調圧水槽で、流れ込んできた水の勢いを弱めるための巨大プール。59本の巨大な柱が支えている。世界でも類を見ない巨大洪水防止施設。
グローバルな温暖化対策も重要だが、自然災害に弱い地域を補強する取り組みも重要だ。
※本ページのテキスト・図版・写真は『気候変動+2℃』より抜粋して構成していま す。
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