あなたがもし、釣り好きなら、釣りに使ったゴミは持ち帰り、海や川、湖の環境保全に気を配っているに違いない。また、全国の自治体や漁業協同組合が主催する清掃活動にボランティアで参加する機会も多いだろう。しかし釣りのゴミは、見えるところだけでなく湖や川の底にも散乱している。
年間24万人の釣り客が訪れる河口湖をはじめ、全国には湖やダムなどのバス釣りスポットがある。バス釣りには「ワーム」と呼ばれるプラスチック製の疑似餌が広く使われているが、石などに引っ掛かって糸が切れ、湖底に散乱している。これは景観を損なうだけでなく、プラスチックをやわらかくするために使用されている有機物質がとけ出すことによる水質悪化も懸念されている。
2001年11月発足の日本釣り環境保全連盟は、これまで目が向けられることのなかった湖底ゴミの実態を知ろうと、同年から河口湖で潜水調査と湖底清掃活動を実施。06年度には、ダイビングのライセンスを持っているボランティアを中心に河口湖や琵琶湖で約10回ほど、湖底清掃を行っている。大量に散らばっていたワームや釣り糸などを回収するが、なかでも水中に放置されている釣り糸は見つけることが難しく厄介な存在。潜水機材にからまるなど、回収作業は簡単ではない。
潜水以外にも湖沿岸の清掃と、回収された釣具の分別といった活動もしている。
「釣りに関して詳しくない人には分別が難しいため、釣りを趣味とし、知識のある方の力が求められます」と同連盟スタッフは言う。
さらに同連盟は釣り具メーカーや販売業者など25社が参加した「エコ・フィッシング・タックル普及協議会」を設立。環境に優しい釣り具の開発・販売を要請するとともに、それを「エコタックル認定商品」としている。バクテリアにより水と二酸化炭素に分解されるワームや釣り糸、金属がとけ出さないおもり、水を汚しにくいボート用のエンジンオイルなど既に20品以上を認定している。
今後は各関係団体とさらに連携を深め、将来的には川や海などでの釣りに対象を広げて普及率100%を目指す考えだ。
釣り人にもっと環境へ目を向けてもらい、公平な指導ができる釣り場環境保全リーダー(エコリーダー)の育成活動もしている。「フィッシング・エコ・リーダー資格試験」を実施。青少年の健全育成の一環として、各地の教育委員会生涯学習課と提携して、少年たちに釣りと環境保全について指導するとともに、ゴミを捨てればどのように環境が悪化するかなどを学習してもらう「フィッシング・エコ学園」などを開催している。
(更新日:2007年02月08日)
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