

電気を使わないで済む「非電化製品」を発明したり、環境にあまり負荷を与えたりしない製品を紹介する藤村靖之さん。「電気を否定しているんじゃないんです。ただ、電気を使わないやり方もあるということを知ったうえで、楽しい方を選んでもらいたい」と提案する。
「例えば、フローリングや畳なら電気掃除機より熟練の職人が丁寧(ていねい)に作ったほうきの方が、格段に気持ちよく掃けます」。ただし、ほうきはカーペットにもぐり込んでいるほこりは苦手。そこで発明家はカーペットにも使える非電化掃除機を作ってしまう。
発明家は自分の発明品でなくても、環境にいいと思えるものを勧める。例えば圧力鍋。鍋の中の気圧が上がるため、沸点が120度と高くなる圧力鍋では、材料に早く火が通る。藤村さんによると、「ほとんどのものは普通の鍋の3分の1以下の時間でできあがる。火を消してからも、10分くらいは100度以上で調理が持続できるため、同じくガスを使った普通の鍋に比べると、燃料費は4分の1以下に節約されます」。
さらに藤村さんは、加熱時間3分半でご飯を炊き上げるテクニックを教えてくれた。圧力鍋をガスコンロにかけると、強火で3分半ほどで沸騰が起こり、蒸気が出始める。普通はここで弱火にしてさらに8分ほど加熱する。しかし、蒸気が出た後の加熱は温度を維持するためのものであるから、熱が逃げないようにすればいいと、断熱材で囲った保温箱を作って入れた。すると結果は、普通に炊いた時と同じようにおいしく炊き上がったという。



悪臭は危険を知らせてくれるものだから、化学合成の芳香で隠してしまうのは問題だと考える藤村さん。しかし、トイレのにおいはほどほどに消したい。そこで竹炭を使った消臭器を考えた。日曜大工に慣れている人なら4時間くらいで作れるはずだ。
適当に作ると効果が出ないので、上記の通りに作ることが大切だ。スプレーラッカーで少し模様をつければ、おしゃれな雰囲気に。ただし、たくさん吹きつけると消臭効果がなくなるので注意。壊さなければ半永久的に使える。

非電化工房のホームページ:http://www.hidenka.net
藤村靖之:1944年生まれ。大阪大学大学院基礎工学研究科物理系専攻博士課程卒業。工学博士。現在、非電化工房、発明工房、発明起業塾を主宰。科学技術庁長官賞、発明功労賞などを受賞。主な著書に「エコライフ&スローライフのための愉しい非電化」(洋泉社)、「さあ、発明家の出番です!」(風媒社)などがある。
(更新日:2007年02月20日)
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